每日阅读(11.27):愛国心
「愛」という字の中には、「心」が入っている。字の成りたちを、当たってみた。「後ろを顧みて立つ人の形に心を加え、後顧の意を示す」(字通)。「心がせつなく詰まって、足もそぞろに進まないさま」(学研新漢和大字典)。
そぞろ【▽漫ろ】
1 これといった理由もなしにそうなったり、そうしたりするさま。なんとなく。「―に寂しさを覚える」
2 心が落ち着かないさま。そわそわするさま。「結婚式が近いので気も―だ」
“爱”字里边有个“心”字,笔者查了下该字是怎样构成。“站立着回头的一个人加上一颗心,表示回顾之意”(字通)。“心中很难过,双脚也无力地瘫软,无法向前进的样子。”(学研新汉和大字典)
この「愛」に「国」や「心」がつくと議論が起こる。戦前の「忠君愛国」を連想する人もいる。ふるさとの自然を懐かしむような当たり前の気持ちだという論もあるだろう。
然而这一“爱”字后边跟着“国”和“心”字时,就引起了人们的争论。有人会联想到战前的“忠君爱国”,也有意见提到怀念故乡风景这种理所当然的心情。
かつて三島由紀夫氏は本紙への寄稿の中で、「愛国心」という言葉には「官製のにおいがする」と述べた。「実は私は『愛国心』という言葉があまり好きではない。何となく、『愛妻家』という言葉に似た、背中のゾッとするような感じをおぼえる……『大和魂』で十分ではないか」
三岛由纪夫先生以前给本报寄来的稿子中,就“爱国心”这一词语谈到“感觉很大一股官腔味。”“事实上,我并不怎么喜欢‘爱国心’这一词语。总觉得跟‘爱妻家’之类的词很像,听着感觉脊梁都有点发寒……用‘大和魂’不就够了吗?”
自民、公明両党の教育基本法改正に関する検討会が、「愛国心」の表現で合意した。「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とされた。
は‐ぐく・む【▽育む】
1 親鳥がひなを羽で包んで育てる。「ひなを―・む」
2 養い育てる。「大自然に―・まれる」
3 大事に守って発展させる。「二人の愛を―・む」
自民、公明两党修订教育基本法的研讨会上,在“爱国心”的表现这点上达成了一致意见。“在培养尊重传统和文化的观点,热爱我们国家和故乡的同时,也需要养成尊重他国,为国际社会的和平与发展作贡献的态度。”
「他国」も尊重し、世界平和に寄与するという後段は分かりやすい。愛する対象としての「我が国」は、解釈が分かれそうだ。領土と山河と国民との集合体を指す一方で、統治の仕組みともとれるからだ。
后段提到尊重“他国”,为世界和平做贡献还是很容易理解的。然而爱的对象——“我们国家”在理解上则有分歧。“我们国家”一方面可以指领土、山河和国民的总体,另一方面也能指统治机关。
肝心なのは、「我が国」や「郷土」がどうあったらいいのかを、それぞれが考える力を養うことだろう。教師が、子どもたちに愛国心を測る物差しを当てて点数を付けるのでは息苦しい。「愛」の字の、いつくしむという意味を忘れないようにしたい。
最重要的是,该如何建设“我们国家”与“故乡”,每个人都有的自己的思考方法。如果教师为孩子们的爱国心定下一个标准并为其计分,不由让人感觉有些沉闷压抑。希望我们不要忘记“爱”字中包含的慈爱之意。
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