每日阅读(12.12):萱野茂さん
「狩猟民族は足元の明るいうちに村に帰る——」。94年に参院比例区で社会党(当時)から繰り上げ当選し、アイヌ民族初の国会議員となった萱野茂さんは、98年に北海道に戻った。6日に79歳で亡くなったが、アイヌ文化の振興に大きな功績を残した。
“狩猎民族要趁身边还明亮之时回村去——”。94年萱野茂先生在参议院比例区当时的社会党中作为替补当选为议员,他是阿伊努民族第一个国会议员,98年回到了北海道。6号,他与世长辞,享年79岁。他一生为振兴阿伊努文化作出了重要贡献。
01年には、出身地の平取(びらとり)町の二風谷(にぶたに)にミニFM局を開いた。「言葉は足を持っている」と考えたからだという。今では、ここからアイヌ語を交えて発信されるネットラジオ「FMピパウシ」が、地球各地で聞かれている。
01年,萱野先生在家乡平取町建立了一家小型的FM局。据说是考虑到“语言有双足”。如今,地球各地都能听到从这里发送的夹杂着阿伊努语的网络广播“FMピパウシ”。
大きな仕事の一つはアイヌ語の収集だった。『萱野茂のアイヌ語辞典』(三省堂)は約600ページの力作だ。日本語からも引ける。「こんにちは」にあたる「イランカラプテ」は、「あなたの心にそっと触れさせていただきます」の意とある。
萱野先生另一份重要的工作是收集阿伊努语。《萱野茂的阿伊努语辞典》(三省堂)是他精心所写的一本约600页的作品。也能从日语来查。相当于“你好”的“イランカラプテ” ,意为“让允许轻轻触碰您的心灵”。
山菜の「行者にんにく」は「プクサ」で、萱野さんがまとめた『アイヌの昔話』(平凡社)には「プクサの魂」が収められている。生えているプクサを一本も残さず取りつくした村長の妻が病気になる。その命を救うため、ある娘が干したプクサをまいて神の許しを請い、妻は助かる。
山中野菜“行者葫”(注:一种百合科植物)即是“プクサ”,萱野先生所整理的《阿伊努传说》中收有《プクサ之魂》。村子之妻将正在生长的プクサ全部采回来,后来染上疾患。为了救她一命,某个女孩撒了晒干的プクサ以求神灵的原谅。后来村子妻子得救了。
この話は「山に生えている草にも木にも、みな魂があって、役目があって、天国から遣わされてきている」ことを物語る。萱野さんは、自然と共に生きてきたアイヌ民族を誇りとした。
这一故事传颂了“山上所生长的草木都有其灵魂,有其作用,它们都是从天国派遣下来的”的精神。萱野先生以与自然共生的阿伊努民族为荣。
国会議員としては、明治政府が同化政策のために定めた「北海道旧土人保護法」に代わる「アイヌ文化振興法」の成立に尽力した。戦後も一部生き続けてきた旧法が廃止されたのは、わずか9年前のことである。
作为国会议员,萱野先生为成立《阿伊努文化振兴法》来代替明治政府在同化政策下制定的《北海道旧土人保护法》尽了很大努力。仅在9年前,才刚刚废除战后一部分延用下来的旧法律。
PS:繰り上げ当選:繰上げ補充ともいう。選挙において当選人が決定したあとに、その者が欠けた場合、再選挙や補欠選挙を行うことなく、法定得票数を得た者で当選人とならなかった者のうちから当選人を定めることをいう。
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