每日阅读(3.10):焼く、捨てる紙幣
時には、うなったり、それにものを言わせたりする。消えるのも早いが、ためたり、ふやしたりもできる。しかし焼く、捨てるはまずないと思っていたが、それをやっていたという。
偶会叮当作响,偶能驱使鬼推磨。用起来确如流水,却也能储存,增值。本以为不可能有人将其烧毁、丢弃,没想真有这种事发生。
(注:「金がうなる」本意是比喻持有的钱很多,但作者故意隐了主语,暂时这样翻着好了。)
岐阜県のほぼ全組織が、不正経理で4億6千余万円もの裏金をつくった。そのうち約500万円が焼かれたり、ごみに混ぜて捨てられたりしていたという。証拠隠滅のため、あるいは税金は他人の金と考えたのかも知れないが、紙幣を焼き、ごみに混ぜる姿は不気味でおぞましい。
据报导,岐阜县差不多全部组织因会计造假共谋取了4亿6千多万日元的非法资金。其中约500万日元已被烧毁,或混入垃圾中丢弃。这样做的原因或是为了消灭证据,或是觉得税金反正是他人出的钱,然而焚烧纸币,将纸币混入垃圾中总让人感觉不正常,有点可怕。
「十三枚の緑色の紙切れをつかみ出し、赤黒い焔の中に投げ込んだ」。堀田善衛の芥川賞受賞作「広場の孤独」には、主人公が計1300ドルの紙幣を燃やす場面がある。「焔は新しい対象をえて、それが可燃かどうか調べるように一時焔を収めたが、見る見る青緑の火が長方形の紙幣のはしはしを嘗(な)めはじめた」
“抓出十三张绿色纸片,将其投入黑红色的火焰中。” 堀田善卫荣获芥川奖的作品《广场的孤独》中有一处场景描写了主人公烧毁共计1300美元的纸币。“火焰攫获到新的对象,一时收敛了焰苗,仿佛在确认它是否可燃一般。然后看着看着,青色的火焰开始舔舐长方形纸币的各个边缘。”
舞台は戦後間もない東京で、金はそれまでの暮らしを捨てて新しい人生に飛び立つ資金になりうるものだった。焼いてその道を閉ざす。切迫した心理を描く手だてとして、あやしく燃える紙幣が効果的に使われていた。
该作品的背景设定于战后不久的东京,金钱可以用作与过去断绝,开拓新生活的资金。将其烧毁这条门路也就断了。这些怪异地燃烧的纸币也为描写主人公急切的心理起到了有效的作用。
焼かれたという岐阜の裏金は、どんなあやしい燃え方をしたのだろう。諭吉が、あるいは漱石が焼かれてゆく様は、正視できない気がする。
岐阜县被烧毁的非法资金又是用怎样奇怪的方式燃烧的呢?感觉真不敢正视谕吉,或是漱石遭到焚烧的样子。
紙幣にも、寿命がある。日本銀行に戻った紙幣は、汚れや破損で選別され、不適当なものは裁断されるという。平均寿命は1万円札で3~4年程度、よく走り回って傷みやすい千円と5千円札は1~2年ぐらいだ。焼き、捨てるのは、その命を奪うことでもある。
纸币也有其寿命。据说日本银行收回的纸币分为脏币和破损币,不能再使用的纸币将被粉碎。其平均寿命为:1万日元纸币在3—4年的样子,流通量较大易受损的1千日元及5千日元纸币则在1—2年左右。将纸币烧毁、丢弃,也就意味着剥夺了它的生命。
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