お盆

高橋夫人：あなた、お盆には田舎へ帰るんでしょう。

高橋：ああ、そうか。今年は新盆だなあ。おやじが死んで、もう半年になるのか。

高橋夫人：今年は親戚もみんな集まるでしょうから、私たちも行かないとね。

高橋：いや、それが、アメリカへの主張が重なりそうなんだ。

高橋夫人：じゃあ、13日の迎え火から16日の送り火まで、全然無理なの。

高橋：うーん。帰国の日がちょうどお盆に重なるんだよ。

高橋夫人：でもあなた、今年は新盆なんですから、無理しても帰国を早めたほうがいいんじゃないの。

高橋：それもそうだが、納品した機械の試運転が終わらないうちは、ちょっとどうかな。

高橋夫人：でも。

高橋：じゃあ、とにかく先方と、スケジュールの調整をやってみるよ。

高橋夫人：そうね。じゃあ、そうしてください。なくなったお父様をご供養する大事な行事なんですからね。

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