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魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第四章4.3

时间:2011-09-19 13:44:38  来源:可可日语  作者:ookami

 そのとき、ドアがノックされた。
 エドガーは少し肩をすくめ、リディアから離れる。「どうぞ」と返事をする、リディアはほっと息をついた。
「エドガーさま、遅くなりました」
 メイドに案内されてきたのは、レイヴンとアーミンだった。
 彼らと離ればなれになっても、エドガーには心配している様子はなかった。目的地がマナーン島とはっきりしているのだから、向こうがちゃんと見つけてくれると、かまわず先へ進んできたが、本当に駆けつけてくるのだから大したものだ。
 修羅場(しゅらば)をくぐり抜けるのに慣れているなら、はぐれたときの行動パターンなどお互い知り尽くしているのだろう。
「アーミン、レイヴン! 無事だったか?」
 うれしそうに両腕を広げ、まるで父親のようにふたりを抱擁(ほうよう)する。エドガーが、彼らに惜しみない愛情を注いでいるのがわかる。

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 単なる主従じゃない、この人たちは家族なんだ、とリディアは思う。
「リディアさんも、お怪我(けが)はありませんでした?」
 アーミンがやさしく声をかけてくれるが、なんとなくリディアは疎外感(そがいかん)を覚えていた。
「ええ、あたしは……」
 むしろエドガーに怪我をさせてしまったことを、このふたりにもうしわけなく思う。
「心配するな、リディアはちゃんと僕が守った」
「本当ですか? どちらかというと、エドガーさまの方に身の危険を感じたんじゃありません?」
「あのねアーミン」
「何か間違ってます?」
「いいや。わかってるならあと十分遅れてきてほしかったね。せっかくいい雰囲気だったのに」
「あら、十分ですむんですか?」
 ふたりの会話をよそに、リディアはそのとき、レイヴンの鋭い視線を感じていた。もしかしたら、エドガーの怪我に気づいている? それがリディアのせいだということも?
「あの、あたしもう寝ます。おやすみなさい」
 エドガーとの間にあった奇妙な気分と、不自然な動悸(どうき)を引きずりながら、リディアはこの場から逃げ出すことにした。
「アーミン、きみが変なこと言うから、リディアが逃げちゃったじゃないか」
 そんな声を背後に聞きながら、急いで応接間から遠ざかった。

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