魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第五章5.7
妖精の詩のとおりに道をたどっていくのは、リディアにはそう難しいことではなかった。
フェアリードクターとしては、当然の知識があればほぼわかるといったところだ。
しかし宝剣は、青騎士|伯爵(はくしゃく)の子孫が受け継ぐべきもので、妖精の知識さえあれば誰でも見つけられるようでは困るはず。
やはり問題は、この先の、メロウのところにあるのだろう。
「アーミンはどんな様子だった?」
歩きながらエドガーが訊(き)いた。
「無事よ。でも彼女は、すごく機敏だし武器を扱えるでしょ、だから縛られてて」
「そう」
心配しているのか、横顔が曇る。レイヴンはどうなのだろうと盗み見るが、彼が姉のことをどの程度気にしているのかは、表情からは少しもわからなかった。
「……エドガーのこと、心配してたわ。宝剣を盗もうとすれば、どんな危険な罠(わな)があるかわからないもの」
「でもね、僕に青騎士伯爵の名を継ぐことができれば、アーミンもレイヴンも危険と背中合わせの生活から逃れられる。とくにアーミンは、ふつうの若い女性らしくおしゃれをして、髪ものばして、きっとたくさんの男が彼女に想いを寄せるだろう。そしたら彼女が、心から信頼できる男も現れる」
彼女は、エドガーしか見ていないのに。
「ほかに方法はないの? あなたたちを追ってる人が、あきらめてさえくれればいいんでしょう? アメリカと違って英国では、奴隷(どれい)を持つことはできないんだし」
「今の世の中、力に抗(こう)するのは力しかないよ。そんな、生やさしい相手じゃないんだ」
どんなふうに恐ろしい相手なのか、リディアには想像もできない。ただ、そこから逃れることよりも、アーミンは、エドガーが人を犠牲にすることの方が怖いのだ。
そんな彼女の気持ちは、リディアにも理解できる。
宝剣の隠し場所へは、確実に近づいていた。
しかしリディアには、どうやってエドガーと対決すればいいのかわからないままだ。
そもそも彼を出し抜いて、宝剣を奪うことができるのか。できなければ、彼の思惑(おもわく)どおり、犠牲としてメロウに魂を取られてしまうのだろうか。
それとも、リディアがエドガーに勝つとすれば、彼の方が死ぬかもしれない。
リディアが死なせてしまうことになる。
〝プーカは迷い道。ワームの足跡に沿って。ファージャルグの右側へ〟
ひとつずつ、詩の謎を解きながら進んでいく。
「エドガーさま、お待ちください」
急にレイヴンが口を開いた。
数歩先へ進み、周囲の気配に耳を澄ます。
「誰か近づいてきています」
ようやく、リディアにも足音らしいものが聞こえてきていた。
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