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魔幻小说:《伯爵与妖精》卷一第五章5.7

时间:2011-09-26 13:17:50  来源:可可日语  作者:ookami

 妖精の詩のとおりに道をたどっていくのは、リディアにはそう難しいことではなかった。
 フェアリードクターとしては、当然の知識があればほぼわかるといったところだ。
 しかし宝剣は、青騎士|伯爵(はくしゃく)の子孫が受け継ぐべきもので、妖精の知識さえあれば誰でも見つけられるようでは困るはず。
 やはり問題は、この先の、メロウのところにあるのだろう。
「アーミンはどんな様子だった?」
 歩きながらエドガーが訊(き)いた。
「無事よ。でも彼女は、すごく機敏だし武器を扱えるでしょ、だから縛られてて」
「そう」
 心配しているのか、横顔が曇る。レイヴンはどうなのだろうと盗み見るが、彼が姉のことをどの程度気にしているのかは、表情からは少しもわからなかった。
「……エドガーのこと、心配してたわ。宝剣を盗もうとすれば、どんな危険な罠(わな)があるかわからないもの」
「でもね、僕に青騎士伯爵の名を継ぐことができれば、アーミンもレイヴンも危険と背中合わせの生活から逃れられる。とくにアーミンは、ふつうの若い女性らしくおしゃれをして、髪ものばして、きっとたくさんの男が彼女に想いを寄せるだろう。そしたら彼女が、心から信頼できる男も現れる」
 彼女は、エドガーしか見ていないのに。
「ほかに方法はないの? あなたたちを追ってる人が、あきらめてさえくれればいいんでしょう? アメリカと違って英国では、奴隷(どれい)を持つことはできないんだし」
「今の世の中、力に抗(こう)するのは力しかないよ。そんな、生やさしい相手じゃないんだ」
 どんなふうに恐ろしい相手なのか、リディアには想像もできない。ただ、そこから逃れることよりも、アーミンは、エドガーが人を犠牲にすることの方が怖いのだ。
 そんな彼女の気持ちは、リディアにも理解できる。
 宝剣の隠し場所へは、確実に近づいていた。
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 しかしリディアには、どうやってエドガーと対決すればいいのかわからないままだ。
 そもそも彼を出し抜いて、宝剣を奪うことができるのか。できなければ、彼の思惑(おもわく)どおり、犠牲としてメロウに魂を取られてしまうのだろうか。
 それとも、リディアがエドガーに勝つとすれば、彼の方が死ぬかもしれない。
 リディアが死なせてしまうことになる。
〝プーカは迷い道。ワームの足跡に沿って。ファージャルグの右側へ〟
 ひとつずつ、詩の謎を解きながら進んでいく。
「エドガーさま、お待ちください」
 急にレイヴンが口を開いた。
 数歩先へ進み、周囲の気配に耳を澄ます。
「誰か近づいてきています」
 ようやく、リディアにも足音らしいものが聞こえてきていた。

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