中日对照"天声人语":野田内阁 中庸执政
時の流れに意味の変わる言葉がある。「拙速」は今はよろしくない言葉だが、もとは「やり方はまずくても事の運びが早いこと」を言い、尊ばれた。「可もなく不可もなし」も、孔子さまが語った本来の意味とはだいぶ違っている。
有的话随着时间的流失意思也会改变。“拙速”虽然现如今是贬义词,但是原本说的是“虽然做法不佳,但事情的进展很快”,值得尊敬。“无可无不可”也和孔圣人原本讲的意思天差地别。
あらかじめこうしようと決めてかからない、といった意味だという。ものの本によれば、中国では今も「決まった考えを持たない」といった表現に使うそうだ。さて、わが野田首相である。就任以来の無難一点張りに、今と昔の双方の意味を重ねてみたくなる。
其意识是言行取中庸之道,不自作主张。根据记载的书上说,在中国现在也作“没有自己的主张”的表达使用。那么,我们的野田首相也是这样。就任以来平庸度日,尝试在他的身上实现古今两种意思的融汇。
きのうの所信表明もしかりである。「安全」に気を配る演説は、与党議員も拍手のしどころに困ったのではないか。紋切り型をちりばめた安定感はあっぱれだが、自分の言葉は少なかった。
昨天的信念表明也是这样。忧虑“安全”的演说,让执政党议员难找拍手的时机,不是吗?虽然千篇一律的稳定感让人钦佩,但却少了自己的语言。
震災復興を除く一番の聞かせどころが、自らと閣僚らの給与カットではつらい。いまや火種のTPPや普天間はさらりとかわし、社会保障と消費増税は触れもせず。君子危うきに近寄らず、だろうか。
除去震后复兴,听到最多的是削减自己和阁僚的薪酬后日子难过。现在,他干净利落地躲开了火种的TPP和普天间问题,也没谈到社会保障和增加消费税。难道是君子不立危墙之下吗?
過ぎたるは及ばざるが如し、と孔子さまは中庸の徳を説いた。野田さんも中庸を旨とするが、この信条は往々に、主体性のなさや日和見主義の別名のことがある。首相はさにあらずと信じたいが、米国や官僚、経済界への「抵抗力」が気にかかる。
过犹不及,是孔圣人提倡的中庸之德。野田首相也以中庸为宗旨,但该信条往往没有主体性,是机会主义的别名。虽然相信首相不至于如此,但担心对美国、官僚界以及经济界的“抵抗力”。
唐突だが、名横綱の大鵬を思い出す。「大鵬に形なし」とも言われ、自らは形をなさず、融通無碍(ゆうずうむげ)に相手を受け止めて白星を重ねた。それならいいのだが、似て非なる「形無(かたな)し」にはならぬよう、切に願いたい。
有点唐突地想起了著名横纲大鹏。常言道“大鹏无形”,自身无形,能自由地挡住对手,白星也学到了这点。虽然这样不错,但是殷切希望不要成为似是而非的“无形”。
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