双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(177)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
九大で手術をする前から、オカンは筑豊のばあちゃんが住んでいた家に帰っていた。若松に借りていた家は、建て替えて家主さんが戻って来られることになり、オカンは結局、そこを出て、また自分は生まれた家に戻った。
ボクが小学校の頃、ばあちゃんとオカンと三人で住んでいた家。九人兄弟が生まれた家。じいちゃんが死に、九人の子供たちがみんな出て行き、ひとり残ったばあちゃんも死んで空き家になった家。
その家にオカンはひとりで戻っていた。定食屋で働きながら、そこで暮らしていた。
しばらくはひとりで、その生活を続けていたのだけど、鎌倉(かまくら)に住むオカンのすぐ下の弟、ボクが鎌倉のおじさんと呼んでいた親戚がその家に帰って来るという話になったらしい。おじさんは鎌倉で長年銀行に勤めていたのだけれど、定年を機に故郷で老後を過ごすため、奥さんと一緒に筑豊のその家に戻って来ることになった。二人の息子はそれぞれに神奈川で家庭を築(きず)いている。
とはいえ、オカンも他に行くあてもなく、仕事にも行かなければならない。
どういう話し合いだったのかはわからないが、鎌倉のおじさんが帰って来た後も、オカンはおじさん夫婦とそこに同居していたのだ。
ボクの方はといえば、方南街の家もそろそろ貸主が戻って来るらしい。元々、転勤になった貸主から期限付きで借りていた物件。だから引越し資金も少なく済んだのだ。
その貸主が予定通りの期間を終えて、この家に戻って来るらしい。ボクの場合がオカンの状況と違って、一日でも貸主と同居することは許されないし、お互いしたくない。
えのもとと次のねぐらを探さなければいけなくなっていた。
方南街は丸ノ内線で杉並区(すぎなみく)にあるが、ボクの住んでいいたその家は駅からも遠く、渋谷区(しぶやく)の京王線笹塚駅(ささづかえき)にも歩いて十分ほどだったので、実際には方南町ではなく笹塚駅を利用していたし、えのもとは笹塚駅近辺(きんぺん)の養老乃瀧でアルバイトをしていた。
笹塚駅付近の不動産に入り、物件を探した。東京に来てから、もう何回引越しをしたかわからない。引越し貧乏と言う言葉がある。あれは引越しをしすぎるからと言う意味に使われているし、本当はそれが正しい使い方なのだろう。ボクも人によくそう言われる。
しかし、ボクのように「貧乏」と「引越し」を両方の現場から体験した人間に言わせればそうではない。引っ越すから貧乏になるのではなく、貧乏だから引っ越さなければならなくなるのである。
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