双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(181)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
その電話を切る時、オカンはいつものように「仕事はどうね?」「身体に気をつけて頑張りなさいよ」と言って受話器を置こうとした。そしてボクは、無意識のうちにオカンを呼び止めていた。
「オカン……」
「なんね?」
「東京に来るね?」
「あぁ……?」
「東京で、一緒に住もうか?」
反射的に出た言葉だったけれど、今までに何度も考えてはいたことだった。もう、それは、小学生の頃から意識していたことだ。
ボクはずっとオカンとふたりだったし、他に兄弟もいない。いつかはそうやって、オカンの面倒を見なければならないのだと、そのことはずっと頭の中にあった。
でも、それをなかなか決断できずにいた。自分の暮らしもままならないうちにそれをしていいのかも不安だったし、どこかで、まだ自由に遊びたいと思っているところもあった。
そして、なによりボクが考えていたことは、オカンはオトンといずれ一緒にまた暮らし始めるのではないか、今はまだ、そのタイミングが合わないのかもしれないが、それはお互いもう若くもないのだから、老後はそうなることが、オカンとオトンにとっていちばんいいことなのではないかと。
節目節目で、オカンとオトンは離婚してもいいかとボクに聞いたが、結局、依然として籍は抜いていない。
その事実が、ボクをいずれふたりが一緒に暮らすのではないかと思わせるところだった。
「東京で、一緒に住もうか?」
そうボクが言った時、
「そっちにいってもいいんかね?」とオカンは真面目な声で聞き返した。
「あぁ、いいよ」
「ありがとう。じゃあ、ちょっと考えてみようかね」
そう言って電話を切ったけれど、オカンはたぶん、来ないだろうなとボクは思っていた。
自分のことはさておいても人には過剩に気を使うオカンの性格を考えると、いくら親子とはいえ、ボクに面倒をみてもらうということで素直に上京とは考えにくかった。
「オカンのことは心配せんでええよ。あんたの気持ちだけもろうとくけん。ありがとうね」
次の電話では、そう言うだろうなと思っていた。もし、想像通りの返事が帰ってきたら、これからは、なんとかオカンに仕送りをして、生活を支えていかなければと考えていた。
一週間ほど間があいただろうか。オカンから電話があった。
「本当に行ってもいいんかね?」
「あぁ、いいよ……」
「そしたら、東京に行こうかね」
「うん……来たらいいよ」
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