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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(247)

时间:2012-09-12 11:04:02  来源:可可日语  作者:ookami

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    东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

また、おばちゃんからの電話は鳴った。
「オカンが倒れてから、救急車で病院に戻ったんよ」

車で病院に駆けつけた時には面会時間もとっくに過ぎた時間帯だったけれど、この頃になるとボクはそんなことはお構いなしでいつでも病棟に出入りしていた。
救急の入口からエレベーターに向かい暗くなった廊下を小走りにオカンの病室へと向かった。
病室へ入るとオカンのベッドがあった場所には荷物も目札もなくなっている。
なにか嫌な予感だ。子供の頃、オカンと知らないおじさんと一緒に健康センターに行って、オカンを見失った時のような、ぐるぐると心が引っ張られるような感覚。
ナースセンターに走ってオカンの居場所を聞いた。
「同じ病室の奥、窓側のベッドに移動しましたよ」
消灯(しょうとう)された病室の奥。枕元の蛍光灯だけをつけたまま、オカンは眠っていた。点滴の数が増えていたけど、顔を見て安心した。
胃痛が激しく起こり、胃痙攣になったらしい。麻酔を打って寝ているようだ。
「刺身なんか、食うけんやろ……」
はしゃぎ過ぎたのか、サービス精神のつもりだったのか、少し無理をしたようだ。でも、この無理はするべき無理だ。おばちゃんもそれを承知の上で誘ってくれたと思う。そうしたことで姉妹四人、病院の外で御飯を食べて、少しの間でも枕を並べることができたのだから。オカンもこれでよかったと思っているはずだ。
今日はこのまま、オカンの横で眠ることにした。丸椅子に座ってベッドにもたれかかり朝までよう。窓際から冷気が漂って寒いけれど、そうすることにした。
少しウトウトして目が醒めた。しばらくすると、オカンはゆっくり目を開いてボクの方を見る。
そして、にこにこと屈託のない顔で笑った。
「いつ……。帰って来たんかね……?」
「あっ、オレ?だいぶ前に来とったんよ」
「やっぱり、家がええねぇ……」
「うん……。そうやけど……」
「あんた、あれよ」
オカンはなにか思い出したような口調でボクを見つめて言った。
「冷蔵庫に、鯛の刺身が入っとるたい。それとね、鍋の中に、なすびの味噌汁があるけん、それ、温めてから、食べんしゃい……」

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