双语阅读:日本民间故事《一寸法师》
一寸法師
(日本昔話)
昔々。子供のいない、年寄(としよ)りの夫婦(ふうふ)がいました。二人は神様(かみさま)に、「どうか子供を授(さず)けてください。」と熱心(ねっしん)にお願いをしました。おかげで、嬉(うれ)しいことに子供が生まれました。
でも、その子供は、親指(おやゆび)より小さかったのです。そこで、一寸法師と名前(なまえ)を付(つ)けました。一寸法師は、何年経(た)っても大きくなりません。おじいさんとおばあさんは、心配(しんぱい)で夜(よる)も眠(ねむ)れないほどでした。一寸法師は、あまり心配をかけてはいけないと、旅(たび)に出ることにしました。「私は立派(りっぱ)な人になるため、都(みやこ)に行こうと思います。」
おじいさんとおばあさんは、驚(おどろ)いて止(や)めなさいととめました。でも、一寸法師の決心(けっしん)は変わりません。しかたなく、旅に出(だ)すことにしました。
一寸法師はお碗(わん)の船(ふね)に箸(はし)の櫂(かい)に、腰(こし)に針(はり)の刀(かたな)を差(さ)して、川(かわ)を上(のぼ)りました。都に着くと、一寸法師は三条様(さんじょうさま)の屋敷(やしき)に行って、「ここにおいてください。」とお願いしました。
三条様は、お姫様(ひめさま)の遊(あそび)び相手(あいて)にと、一寸法師を屋敷においてくれました。お姫様も、小さい一寸法師をとてもかわいがりました。ある日、一寸法師とお姫様は、清水(きよみず)の観音様(かんのんさま)にお参(まい)りに行きました。道の途中(とちゅう)で、突然(とつぜん)大(おお)きな鬼(おに)が出て来て、お姫様を攫(さら)って行こうとしました。「待てっ」一寸法師が大きな声で言いながら、腰に差した針の刀を抜きました。鬼は、足元(あしもと)で針の刀を構(かま)えている一寸法師を見て、笑いながら言いました。
「お前のような子供など、一呑(ひとの)みだ。」そして、一寸法師を抓(つま)みあげると、ぺろりと飲(の)み込(こ)んでしまいました。鬼のお腹中に入った一寸法師は、針の刀でチクチクとお腹中(じゅう)を刺しました。「痛(いた)い痛(いた)い。」鬼はお姫様を放(ほう)り出(だ)し、一寸法師を口から吐(は)き出(だ)すと、どこかに逃げて行きました。あとに、小さな小槌(こづち)が落ちていました。「これは、打ち出の小槌という物。欲しいものが何でも出てくる宝物(たからもの)です。」
お姫様はそういうと、小槌を振(ふ)って、「一寸法師の背出ろ背出ろ。」と言いました。
忽(たちま)ち、一寸法師の背が伸(の)びて、立派(りっぱ)な若者(わかもの)になりました。そして、お姫様と一寸法師は結婚(けっこん)して、いつまでも幸(しあわ)せに暮(く)らしたと言うことです。
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