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双语阅读:《福尔摩斯之住院的病人》第2回

时间:2013-01-10 16:27:02  来源:可可日语  作者:ookami

「そうだ、君の顔から、と云うよりも特に君の目からだ。――君はどんな風にして君の瞑想が始まったか、もう一度思い出してくれることは出来ないかしら?」

「そうだね、出来ないなあ」

「それなら君に話して上げよう。――君は、新聞をほうりなげてから、――実を云えば君がそうしたからこそ、僕は君に注意したのではあるが、――ぽかんとしたような表情をして、しばらく坐っていた。その時君の両眼(りょうがん)は、新しく額縁[#「縁」は底本では「椽」]に入れたゴルドン将軍の絵の上にじっとそそがれていたろう。そして君の顔を見ると、たしかに何か瞑想しているらしい表情の流れのあるのに気がついたんだ。――やがて君は、君の本棚の上にあるヘンリー·ワァード·ビーチャーの額縁なしの肖像画へ目を移した。それから壁へ目をやった。無論、君がそう云う風に目を移していった目的はハッキリしているさ。君はその肖像画を額縁に入れたら、壁のむき出しになっている所へかけて、ゴルドンの肖像画とつり合いのとれるようにしようと思っていたんだろう」

「実に君は気味の悪いように僕の気持ちをよく見といたんだね」私は叫んだ。

「迷うことなくハッキリ分かったよ。――いいかね、それから君の考えはまたビーチャーに戻って来た。そして君はビーチャーの性格を研究でもするかのように、じっと熱心にそれを見詰め出したろう。がやがて君は目をすぼめるのをやめにした。しかし君は依然としてその肖像画を眺めつづけていたが、その時の君の顔は何かものを考え耽ってる顔つきだった。――君はビーチャーの生涯におきたいろいろな出来事を思い起していたに違いないんだ。僕には、君が、ビーチャーがあの革命戦争の時、北方の利益のために企てた使命のことを考えていたと云うことが、確かに分かってるんだよ。なぜなら君はいつだったか、彼が我々国民の動乱を蒙らされたと云うことについて、ひどく慷慨(こうがい)していたことのあったのを、僕は覚えてるから。だから君が、もしビーチャーのことを考え起こす時は、必ずそのことを考えないではいられないと、僕は思うんだ。――それからその次の瞬間だが、僕は君がその肖像画から目を離したのに気がついたんだ。僕は君の心が、革命戦争のことにむいて来たな、と推測したね。とそう思うと、君は唇を固く結んで、眼を輝かし、両手をきつく握りしめていたじゃないか。僕はそれを見て、君はあの革命戦争の戦いの時、両軍によって示された華々しさを夢見てるんだな、とそう想像したよ。――ところがその時、君の顔は再び物悲しそうになった。そして君は頭を振ったろう。君はその時たしかに、悲しさと恐ろしさと、それから人生の淋しさを感じていたに相違ないんだ。君の手は君の古い傷痕(きずあと)のほうへのびていった。そして君の唇にはかすかな笑いがふるえていた。こうしたことは僕に、君の心の上におかれたこの国際的な問題を解決する上に、不思議な珍らしい一面を見せてくれたんだ。――つまりこういう点から、僕はそれが不自然なやり方だと云う君の意見に同意したわけなんだが、僕は喜んでいるよ、僕の推断の間違いをすべて正された事を……」

「全くその通りだ」私は云った。「君にそう説明されてみると、僕は実際前の時と同様、驚かされるね」

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