48天学文法 LESSION 43 Step1 解說
Step1 : やりもらい
これだけは覚えよう
1 「あげます」(普通形「あげる」 ) 「くれます」(普通形「くれる」 ) 「もらいます」(普通形「もらう」)は、ものや、所有権の移動を表わします。これらは、同じことがらを違った視点から表現します。
2 構文は次のとおりです。
N1*
[与え手 ] は N2
[受け手 ] に N3
[もの] を あげます
(1)わたしは木村さんにプレゼントをあげます。
N1
[与え手 ] は N2*
[受け手 ] に N3
[もの] を くれます
(2)木村さんはわたしにプレゼントをくれます。
N2*
[受け手 ] は N1
[与え手 ] に N3
[もの] を もらいます
(3)わたしは木村さんにプレゼントをもらいます。
「N1」はものの与え手、「 N2 」はものの受け手、「 N3 」は与えるものや所有権を表わします。「あげます・くれます」の文では「 N1 」が主語、「もらいます」の文では「 N2 」が主語です。
¶*は、話し手、または授受において N1 、 N2 のうち話し手に「近い(と認識される)」人(たとえば家族など)を表わします。
「あげます」と「くれます」の使い方
3 「あげます」と「くれます」は、話し手がどちらの立場に立ってもののやりとりをながめているかによって使い分けます。与え手の立場に立った場合は「あげます」を、受け手の立場に立った場合は「くれます」を使います。
4 与え手が主語になって、話し手から聞き手や第三者へ、または聞き手から第三者へというように、話し手(または話し手に近い人)からそれ以外の人へのものや所有権の移動を表わすときには「あげます」を使います。それとは逆に、話し手(または話し手に近い人)への移動を表わすときは「くれます」を使います。ですから、次の文のように、例文 (1) では「くれます」は使えず、例文 (2) では「あげます」は使えません。
(1)わたしは木村さんにプレゼントをあげます。 (1)’×わたしは木村さんにプレゼントをくれます。 (2)木村さんはわたしにプレゼントをくれます。 (2)’×木村さんはわたしにプレゼントをあげます。
5 息子、妹など、話し手の身内は話し手に近い人です。ですから、身内の人から身内以外の人へのものや所有権の移動を表わすときは「あげます」を使い(例文 (4)(4) ’)、これらの人が受け手の場合は、「くれます」を使います(例文 (5)(5) ’)。
(4)妹は山田さんにおみやげをあげました。 (4)’×妹は山田さんにおみやげをくれました。 (5)山田さんは妹に本をくれました。 (5)’×山田さんは妹に本をあげました。
6 N1、N2が どちらの立場にも立たず、客観的に述べる場合は、「あげます」を使い、「くれます」を使うことはできません。
(6)木村さんは山田さんにおみやげをあげました。
「もらいます」の使い方
7 「もらいます」は「あげます」「くれます」と同じものや所有権の移動を受け手の側から表わしたものです。
(3)わたしは木村さんにプレゼントをもらいます。
¶ただし、「もらいます」の主語は話し手であることが多いので、与え手が話し手の場合は、「もらいます」を使うと不自然な文になります。
(3)’?木村さんはわたしにプレゼントをもらいます。
8 第三者間での授受で、受け手側からの表現には「もらいます」を使います。
(7)妹は山田さんに本をもらいました。 (8)山田さんは木村さんにおみやげをもらいました。
余裕があれば
「あげます」と「くれます」の使い方の補足
9 「あげます」と「くれます」は基本的に受け取った人が「よいものである」と感じると話し手が考えるものに使います。ですから、次のような場合は「あげます」や「くれます」は使わず、代わりに「渡します」や「出します」を使うのがふつうです。
△山田さんに請求書をあげました。→山田さんに請求書を渡しました。 △先生はたくさん宿題をくれました。→先生は宿題をたくさん出しました。
敬 語形
10 敬語形は、それぞれ次のとおりです。
非敬語形 敬 語形
あげます さしあげます
くれます くださいます
もらいます いただきます
「さしあげます」(普通形「さしあげる」)は「あげます」、「くださいます」(普通形「くださる」)は「くれます」、「いただきます」(普通形「いただく」)は「もらいます」の尊敬・謙譲の形です。規則的な形である「×おあげします・×おくれになります・×おもらいします」などの形はありませんので注意してください。
11 授受を表わす表現を敬語形で表わすと次のようになります。
N1*
[与え手 ] は N2#
[受け手 ] に N3
[もの] を さしあげます
N1:N3 を与える人
N2:N3 を受ける人
*:話し手、または話し手に近い人
#:待遇の対象
(9)わたしは田中先生に花をさしあげました。
N1#
[与え手 ] は N2*
[受け手 ] に N3
[もの] を くださいます
#p#分页标题#e#
(10)田中先生はわたしに手紙をくださいました。
N2*
[受け手 ] は N1#
[与え手 ] に N3
[もの] を いただきます
(11)わたしは田中先生に手紙をいただきました。
12 身内の人との授受を表わす場合、尊敬や謙譲の形は使われません。
(12)わたしは父に花をあげました。 (13)父はわたしに本をくれました。 (14)わたしは父に本をもらいました。
「やります」
13 「あげます」という行為の受け手が、花や犬など、人でない場合や、与え手から目下の人である場合、「やります」が使われることがあります。以前は「花に水をあげます」や「犬にえさをあげます」はおかしいとされましたが、「あげます」が「やります」よりも丁寧なことばであるという意識から許容されるようになってきています。
(15)花に水をやります。
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