双语阅读:【青春小说连载】春の夢(19)
小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。
一 (19)
アパートの階段をのぼり、鍵を開けようとしていると、隣室の住人が出て来た。五十前後のやせた女だった。哲之は、きのうから隣に住むようになったものですと言って、自分の名を乗った。電話の件をきりだそうかと思ったが、酒臭いをして頼み込むのはまずいと感じて、簡単な挨拶だけにしておいた。女はまともに哲之の顔も見ないまま、そそくさと部屋の中に消えた。口元の寂しい、陰気そうな女だった。
蛍光灯のスウィッチを入れると、明かりがついた。アパートの女主人は電気会社に連絡して、メーターのところのスウィッチをちゃんと入れておいてくれたのだ。
「あたりまえや。俺は敷金も払たし、家賃も前払いでわたしてあるんや」
誰もいない部屋に立ち尽くして、哲之は独り言を言った。裸の陽子が潜り込んでいた蒲団は敷かれたままになり、陽子のつくった料理の残りが冷蔵庫の上に置いてあった。彼は冷蔵庫のコンセントを差し込み、席机の上で残り物を食べた。パジャマに着換え、蒲団にうつぶせて匂いをかいた。陽子の匂いは消えていたが、枕カバーに口紅がついていた。哲之はそれに自分の唇を擦り付けた。しばらく蒲団にうつぶせてじっとしていた。階段を上がってくる足音が聞こえて、哲之は耳を澄ました。強い不安感が体を硬くさせた。
上完公寓台阶要开锁的时候,住在邻室的人走出来,是一位五十岁左右的女人。哲之自报姓名,说了从昨天开始要住在邻室了。本想开口要说借用电话之事,但因为口吐酒气向人恳求会感到难堪,所以也只是简单地打个招呼。女的也没有正面看哲之的脸,慌慌张张地钻进房间。看来是个不爱说话、不开朗的女人。
打开荧光灯的开关,屋子亮了。公寓的女主人与供电公司联系了,应该是接通了电表那地方的开关。
“那当然了!我的押金已付了,房租已提前交了。”
在没有别人的屋子里站着,哲之这样自言自语。裸体的阳子钻过的被子还那样放着,她所做的那些饭菜也还放在冰箱上面。他把冰箱的插座接好,吃了在冰箱上面放着的食物,换上西式睡衣,脸朝下趴下闻着被子的味。阳子所留下的味已经没有了,但在枕套上还留有口红。哲之用那一部分磨蹭着自己的嘴唇。过了一会趴在被子上一动不动的时候,听到了上楼梯的声音,哲之支起自己的耳朵,有一阵非常的不安,身体僵硬起来。
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