北朝鮮は２６日、６か国協議で合意したすべての核計画の申告を、議長国の中国に提出する見通しです。アメリカ政府はこれを受けて、北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する手続きに入ります。

　６か国協議では、去年１０月に、非核化に向けて、北朝鮮がすべての核計画を去年末までに申告することで合意しました。

　しかし、ウラン濃縮による核計画やシリアへの核協力疑惑を含めるかどうかなど、申告の内容をめぐってアメリカと北朝鮮の折り合いがつかず、期限からおよそ半年遅れで、ようやく申告が実現することになりました。

　ただ、２６日に提出される申告は、プルトニウムの生産量を柱としたもので、核兵器は含まれないほか、ウラン濃縮計画やシリアとの疑惑についても、別の文書の中であいまいな形で記されるに留まる見通しです。

　拉致問題を抱える日本は、申告が６か国協議で合意した通り「完全かつ正確」であるかどうか、厳しく検証するよう求めていますが、アメリカ政府は申告の提出を受けて、直ちにテロ支援国家指定の解除を議会に通告する方針です。