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虚子之声

时间:2008-03-22 23:56:44  来源:本站原创  作者:echo

春雨や茶屋の傘休みなく
春雨绵绵 茶馆雨伞不得闲

春水に落つるが如くほとりせり
岸边芹菜湿 犹落春水里

美しき眉をひそめて朝寝かな
玉人贪早床 梦中蹙娥眉

春繭を掘り提げもちぬ高嶺の日
挖起春兰拎在手 高山顶上日头出

紅梅に薄紅梅の色重ね
或浓或淡红梅开 色彩斑斓

見るところ花は無けれどよき住居
放眼虽无花 居处也惬意

法外の朝寝もするやよくも降る
大雨滂沱降 早床贪恋久

君とわれ惜春の情なしとせず
惜春步履急 你我皆叹惋

雪よりも真白き春の猫二匹
二只春猫白   雪花逊色远

かかはりも無くて互に梅椿
山茶梅花各放红 两相呼应趣味浓

山荘に客たり四方の花にあり
山庄客人至   四围有鲜花

手を挙げて走る女や山桜
俏丽挥手跑动姿 好似山樱蓬勃开

蓼科に春の雲今動きおり
春云垂垂落 水草层层雾

紅梅や旅人我になつかしく
红梅料峭里 游子眷念中

牡丹散る盃をはみて悼まばや
衔盏饮清酒 欲悼牡丹落 

梅雨晴れの波こまやかに門司ケ関
天晴梅雨霁 微澜门司关

夕闇の迷ひ来にけり吊忍
近晚夜色袭 瓦苇屋上暗

山川にひとり髪洗ふ神ぞ知る
独自洗发山川中 神灵造化心可知

箱庭の反り身の漁翁君に如かず
园艺渔翁身板硬 不及君影伟岸身

向日葵が好きで狂ひて死にし画家
因爱向日葵 画家狂而逝

何事も人に従ひ老涼し
老来性情闲 万事皆随人

滝の威に恐れて永くとどまらず
飞瀑势贯虹 恒久敬畏心

昨日今日客あり今日は牡丹切る
昨今赏客来 牡丹剪刃中

何某の院のあととや花菖蒲
感此花菖蒲   某氏旧庭园

時すぎて尚梅落とす音すなり
时令谢梅花 其音犹耳闻

四五歩して夏山の景変りけり
离开四五步 夏山又一景

夏草に延びてからまる牛の舌
耕牛伸长舌 萋萋夏草肥

蝙蝠にかなしき母の子守歌
母哼摇篮曲 蝙蝠堪悲悯

家二三ある山陰に滝ありと
言说飞瀑直下处 山阴有家二三户

温かき茶を含みつつ秋の雨
秋雨带凉滋 暖茶啜饮中

藤袴吾木香などにめでて
叶鞘地榆名 都为吾所好

簪の耳掻きほどの草の花
尖尖草丛花 状似簪耳勺

菊車よろけ傾き立ち直り
踉跄菊车倾 倏忽安步稳

萩を見る俳句生活五十年
眼望萩花白 俳涯五十载

悲しさはいつも酒気ある夜学の師
悲愁难遣常饮杯 夜校老师酒气重

子規墓参それより月の俳句会
自参子规墓 俳会改月会

去来忌やその為人拝みけり
缘因去来忌 相逢互揖首

歌膝を組み直しけり虫の宿
停歌重盘膝 旅店虫子多

背中には銀河かかりて窓に腰
腰倚窗口上 后背悬银河

ませの豆赤さ走りぬいざ摘まん
柴篱豆荚红 适时早采摘

停車場に夜寒の子守旅の我
夜泊停车场 寒吟摇篮曲

噂過ぐ時雨のすぐるごとくにも
谣言来去快 好比是骤雨

大根を水くしゃくしゃにして洗ふ
濯洗大萝卜 哗哗水声响

心ひまあれば柊花こぼす
心中有闲隙 柊树谢落花

一切の行蔵寒にある思ひ
触目怀感 一切行藏寒冷中

湖の寒さを知らぬ翁の忌
祭奠芭蕉翁 湖水寒意侵

冬空を見ず衆生を見大仏
大佛看众生 隆冬不入眼

初時雨しかと心にとめにけり
朔风吹落叶 停帚试观望

彼の道に黒きは雪の友ならん
彼道有黑影 似为寒雪友

山道に雪かかれある小家かな
积雪封山路 深坳有人家

大根を鷲づかみにし五六本
大把抓萝卜 冰凉五六根

干ざるの動いているは三十三才
枯黄竹笸箩   经年三十三

舟人は時雨見上げてやり過ごし
抬头见冷雨   船夫先放行

炬燵出ずもてなす心ありながら
暖炉难离手 虽有待客心

冬篭心を篭めて手紙書く
天寒不出户   潜心修书函

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