双语阅读:《哈利波特与魔法石》第一章大难不死的男孩1.2
安楽椅子の中でダーズリー氏は体が凍りついたような気がした。イギリス中で流れ星だって?真っ昼間からふくろうが飛んだ?マントを着た奇妙な連中がそこいらじゅうにいた?それに、あのヒソヒソ話。ポッター一家がどうしたとか……
奥さんが紅茶を二つ持って居間に入ってきた。まずい。妻に何か言わなければなるまい。ダーズリー氏は落着かない咳払いをした。
「あー、ペチュニアや。ところで最近おまえの妹から便りはなかったろうね」
案の定、奥さんはビクッとして怒った顔をした。二人ともふだん、奥さんに妹はいないということにしているのだから当然だ。
「ありませんよ。どうして?」
とげとげしい返事だ。
「おかしなニュースを見たんでね」
ダーズリー氏はモゴモゴ言った。
「ふくろうとか……流れ星だとか……それに、今日街に変な格好をした連中がたくさんいたんでな」
「それで?」
「いや、ちょっと思っただけだがね……もしかしたら……何か関わりがあるかと……その、なんだ……あれの仲間と」
奥さんは口をすぼめて紅茶をすすった。ダーズリー氏は「ポッター」という名前を耳にしたと思いきって打ち明けるべきかどうか迷ったが、やはりやめることにした。そのかわり、できるだけさりげなく聞いた。
「あそこの息子だが……たしかうちのダドリーと同じくらいの年じゃなかったかね?」
「そうかも」
「何という名前だったか……。たしかハワードだったね」
「ハリーよ。私に言わせりや、下品でありふれた名前ですよ」
「ああ、そうだった。おまえの言うとおりだよ」
ダーズリー氏はすっかり落ち込んでしまった。二人で二階の寝室に上がっていく時も、彼はまったくこの話題には触れなかった。
奥さんが洗面所に行ったすきに、こっそり寝室の窓に近寄り、家の前をのぞいてみた。あの猫はまだそこにいた。何かを待っているように、プリベット通りの奥の方をじっと見つめている。
――これも自分の幻想なのか?これまでのことは何もかもポッター一家と関わりがあるのだろうか?もしそうなら……もし自分たちがあんな夫婦と関係があるなんてことが明るみに出たら……ああ、そんなことには耐えられない。
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