快乐阅读每一天 一级篇 第18期 クリスマスの鐘(上)
むかしむかし、アメリカのある町に、大きな教会がありました。
教会には天にそびえる高い塔があって、立派な鐘(かね)がつるされています。
その鐘には『クリスマスの夜にだけ鳴る』という、不思議な言い伝えがありました。
ところがまだ一度も、この鐘が鳴る音を聞いた人はありませんでした。
クリスマスが近づくと、町の人たちは塔を見上げて話し合います。
「今年こそは、あの鐘の鳴る音が聞けるかなあ?」
「わしは八十年も生きているが、まだ一度も聞いたことがない。なんでも、わしのじいさんが子どもの頃に聞いたそうだが、それは素晴らしい音色だったそうだ」
「どうすれば、あの鐘はなるのだろう?」
「神さまに贈り物をすれば、鳴るという話だよ」
さて、この町のはずれの小さな村に、ペドロという男の子と弟がいました。
ある日、ペドロは弟に言いました。
「クリスマスの教会って、とってもにぎやかなんだってさ」
すると弟は、目を輝かせてせがみました。
「わあ、ぼく、行ってみたいなあ」
「よし、連れて行ってあげるよ」
ペドロは、弟と約束しました。
そして、待ちに待ったクリスマスの前の夜。
ペドロと弟はしっかりと手をつなぐと、町へ向かいました。
町の入り口まで行った時、二人は女の人が倒れているのを見つけました。
「どうしたのかな? この人、動かないよ。お兄ちゃん、どうしよう?」
「このままほうっておいたら、こごえ死んでしまう。困ったなあ?」
あたりには、誰もいません。
ペドロはポケットから銀貨を取り出すと、弟に差し出しました。
「この銀貨は、神さまへの贈り物だよ。ぼくはこの人を助けるから、一人で行っておいで」
「えっ、ぼく、一人で行くの? お兄ちゃんだって、あんなに行きたがっていたじゃないか」
「いいんだ。さあ、行っておいで」
弟は仕方なく、一人で町の中へ入っていきました。
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