大きな被害を出した中国・四川省の大地震は、地震の経験が少ない韓国でも衝撃をもって受け止められ、韓国政府は２７日、これまでにない大規模な地震訓練を行いました。

　日本や中国に比べて非常に地震の発生率が低いとされる朝鮮半島ですが、地続きの中国・四川省の大地震は韓国政府や国民に大きな衝撃を与えました。

　「中国で大地震が発生したので、韓国でも地震の危険性について 、とても深刻に受け止められています」（消防署長）

　「日本と中国に近いので、韓国でも地震が起きそうで、ちょっと怖いです」（市民）

　特に中国で学校の校舎が倒壊し、多くの子供達が犠牲になった事が大きな関心となっています。訓練は韓国のほぼ中心地域でマグニチュード６．８の地震が発生したとの想定で行われ、韓国全土の幼稚園、小、中、高、１万９０００校、およそ９００万人が参加しました。

　「韓国では地震は起きないと思うけど、中国の人は本当にかわいそうです」（小学生）

　韓国で訓練と言えば、北朝鮮の攻撃を想定した「民間防衛訓練」で、いかに早く地下に逃げ込むかでしたが、今回は逆に建物の外に抜け出し広い場所に避難するという慣れない訓練となりました。戦争より自然災害への対応。隣国、中国の被害を目の当たりにした韓国政府の危機感の強さが伺えます。