タイの国際空港を１週間以上に渡り占拠していた反政府団体の一部が撤収を始め、運航再開に向けた安全点検も始まりました。しかし、混乱の火種は残ったままです。 　バンコク国際空港では、現在もデモが続いています。その一方で、撤収に向けた清掃活動も始まっています。反政府団体は、日本時間の３日正午から、一切の活動を中止すると発表しています。すでに一部の支持者らは移動を始めています。また、運航再開に向け、空港施設の安全点検や、ターミナルの清掃も始まっています。 　バンコク国際空港では、２日から、一部貨物便の離着陸が再開されていますが、旅客便について空港当局は、１２月５日の再開を目指しています。ただ、全面的な再開には２週間から１か月かかるとの指摘もあり、空港閉鎖という暴挙のダメージは計り知れません。 　「タイで起きていることを国中の人に知らせなければならなかった」（反政府デモ参加者） 　一方で、２日に失職したソムチャイ氏の後継選びも本格化しています。早ければ８日にもタクシン元首相支持派から、再び新首相が選出される方針です。 　タイでは５日が、国民の敬愛を集めるプミポン国王の誕生日です。この日を前に、反政府団体の身勝手な論理でいったん収束に向かいつつあるものの、混乱の火種は残ったままです。 　なお、日本の外務省によりますと、今回の事態で足止めされていました日本人およそ５０００～６０００人の帰国につきまして、３日夜の臨時便までで、ほぼ実現する見通しになったということです。