日本TBS新闻原文

    反政府デモに対する武力弾圧が続くシリアで１１日、治安部隊が民家を急襲し、市民１００人以上が拘束されました。

　爆音が鳴り響いた直後、崩れ落ちるモスク。シリアでは、アサド政権側の軍が戦車による砲撃を行うなど、民衆への武力弾圧が続いています。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によりますと、１０日から１１日にかけて行われた軍による武力弾圧で、シリア全土で少なくとも３０人が死亡しました。また、ロイター通信は、アサド政権打倒を訴えるデモが連日行われていた北部サラケブで１１日、治安部隊が市民ら少なくとも１００人を拘束したと伝えています。

　一方で、シリアの国営テレビは１０日、軍が包囲作戦を続けていた中部・ハマから戦車が撤退する様子を放送、「武装勢力からハマを解放した」という政権側の発表だけを伝えました。アサド政権側は弾圧の事実がないことをアピールする意図があるものとみられますが、シリアの人権団体は政権側の武力弾圧でこれまでに少なくとも１７００人が死亡したとしています。

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