【双语阅读】【恋空】第四十四回
在日本的这部叫做【恋空】的手机小说,是一部感动1200万人的小说。
2006年10月7日,【恋空】正式出版,一个月内就卖出了一百万部,在当年度的文艺类书籍销量榜上位列第三。手机小说竟然挤入排行榜,与名作家的书分庭抗礼,这给日本出版界带来了重重一击。目前,【恋空】的销量已经打破140万,它成了社会的一大热点,被看作是改变小说界传统运作模式的传奇作品。
我们已经读了这么久,大家喜欢这部小说吗?
请伴随着优美的电影原声音乐,继续和美嘉一起,度过一段不可思议的青春时光吧。
第一页 日语原文
第二页 中文翻译作品
【日语原文】
次の日の朝。
「おはよぉ…」 やる気ない態度で
教室のドアを開ける。
「ミヤビあっち行こ~」 いつも元気に挨拶をしてくるアヤから返答は
なく、 ミヤビの手を引いて教室から出ていってしま った。
「……やっぱり」 席につき、
両手で顔をおさえたまま呟く。
制服がまくれ上がって一瞬覗いたミヤビの腕 についていたのは、 ヒロがいつもつけていたブレスレットだっ た。
あのブレスレット、 昔一緒におそろいで買ったやつだよね。 見間違うはずがない。
「ヒロとミヤビが付き合ってるのは本当だっ たんだ……」
アヤからの返答がなかったことなどすっかり 忘れ、改めて突き付けられた目の前の現実 に心が曇る。
一時間目は体育。
二人は教室に 戻っては来なかった。
一人でジャージに着替え体育館へと向か う。
一人になったことで 二人に避けられているという事実に気付い た。
「今日は男女混合でやるぞ!」 人の輪からはずれ一人ぽつんと体育座りを
する美嘉にとって先生の言葉はかなり痛 い。
遠くにいるノゾムと目が合い、 ノゾムは少し気まずそうに右手を上げたので 美嘉も苦笑いで右手を上げ返した。
ノゾムを見て昨日の出来事を思い返す。 ヒロとミヤビのことばかり考えててすっかり 忘れてたけど、
告白された…のかな??
その時、 近くにいたアヤが聞こえるように口を開い た。
「あ~あ、誰かさんはいいよねぇ~。人の 好きな男奪って普通に学校来れるんだから さ~!」
ミヤビも続けて言う。
「最悪だよね。友達だと思ってたのに裏切 られたね!」
やっと避けられてる理由が把握出来た。 昨日のノゾムからの告白…聞かれてたんだ。
ノゾムの声 廊下に響いてたし。
アヤはノゾムのことまだ好きだから、 だから…。
確かにノゾムに告白はされたよ。 だけど、
付き合ったりとかしてるわけじゃないよ。
なのに人の男奪うって、そんな…。 それにミヤビはヒロと付き合ってるんでし
ょ??
ミヤビは美嘉が知らないと思ってるんだろう けど、
全部知ってるんだよ。
友達だと思ってたのに 裏切られた…??
こっちのセリフだよ。
あぁ、そっか。 アヤはミヤビとヒロが付き合ってるの多分まだ 知らないんだね。
だからノゾムが美嘉に告白したのを聞いて、 嫉妬してるんだ。
友情なんて このくらいで壊れちゃうんだね…。
学校に居たくない。 もう帰りたい。
先生の目を盗み 制服を持って体育館を出た時…
「帰んの?」
息を切らし追い掛けて来たのはノゾムだ。
今ノゾムと話してるところをアヤ達に見られた ら
さらにややこしくなってしまう。
美嘉はノゾムを冷ややかな目で見つめ 無言で歩き始めた。
ノゾムが悪くないのは わかってるんだ。
ただの八つ当たり…。
「美嘉?」 ノゾムが美嘉のカバンを掴んだ時、
遠くには楽しそうに笑うヒロが見えた。
………ブレスレット してない。
ミヤビに あげちゃったんだ。 一緒に選んだのにね。
掴まれたカバンを強く振り払い ジャージと上靴のまま外へ飛び出た。
走って… 走って…
全速力で走った。
何かを求めて足を運んだのは ヒロとの思い出の川原。
ここに来ればさらに辛くなるのはわかって る。
でも 来てしまっていたんだ。
草の上に座り 大声で泣き叫んだ。
誰か 誰か助けて。
ノゾムに逃げれば楽になるかもしれない。 でもそれはノゾムとアヤを傷つけるだけの行為
にすぎない。
神様 もうこれ以上
傷つけないで下さい…。
ヒロと別れてから、 辛くて苦しくて…。
でもね、 出会えて良かったって思ってた。
ヒロに出会えたおかげで少しだけ大人にな れたし
本気で人を好きになる気持ちを知ることが できたんだ。
だけどね、 今出会わなければ良かったのかなと思った りもしてる。
こんなに傷つくくらいなら、 出会わなかったほうが良かったのか な…??
背後から聞こえる足音にもう淡い期待さえ 抱かない悲しい自分。
ミヤビの相手がヒロじゃなかったら 笑顔でおめでとう言ってあげれたかな。 二人の幸せ願えたかな。
━夕方 携帯を開くとノゾムからの大量の着信通知。
帰りたくないな…。
近くのコンビニのトイレで制服に着替え、 列車で街に向かった。
人混みの中 意味もなくベンチでボーッとしていた時…
「一人?何してるの?泣いてたの?」 落ち込む美嘉に声を掛けてきたのは、
おそらく 40 代後半くらいの黒いスーツを 着た少し太ったおじさん。
おじさんは少し距離を置いて隣に腰を降ろ した。
「暇ならおじさんと遊ばない?これでど う?」
両手を広げる。
「意味わかる?…10 万。おじさん偉い人だ から」
あまりのしつこさに顔が歪む。 今は一人でいたいのに。
いくら無視してもおじさん諦めようとはし ない。
「こんなとこに一人で危ないよ。おじさん が服とか買ってあげるからさ。君みたいな
ロリ系のギャルタイプなんだよ~。なんな ら二倍出すよ!」
生ぬるい息が顔にあたり髪の先端が軽く揺 れる。
「悩みがあるならパーッと騒いで忘れよ う?彼氏となんかあったの?ホテルにカラ オケあるしよ」
“彼氏” その響きに何かが頭の中でぷつんと音をた ててキレた。
「…何もかも 忘れさせて………」
腕を引かれたまま ホテル街へと連れて行かれる。
「どこがいい?やっぱり若いからかわいい ホテルがいいよね?」
顔をくしゃくしゃにして嬉しそうにはしゃ ぐおじさんをよそに、 一定の音程で答えた。
「………どこでもいい」 入ったのはピンク色のお城のようなラブホ
テル。
広い部屋の真ん中には大きくてふかふかの 白いベッド。
制服のリボンをはずし ベッドに横になった。
「ルーズソックスがそそるね~!」 体の上に
覆い被さるおじさん。
背広からする きついタバコの香り。 独特な香り。
「………シャワー 浴びてもいいですか」
小声で呟くと、 おじさんは微笑みながら立ち上がった。
「そうだよね~ごめん!じゃあおじさんが 先あびてくるね!いいかい?」
ゆっくりうなずくと、 嬉しそうに風呂場へと消えて行った。
風呂場から聞こえるシャワーの音が 不快に耳に響く。
テレビ音量を最大にし、耳を塞いだ。 冷静なふりをしているけど本当は胸が張り
裂けそうなくらい脈が波打ってて…
何やってんだろ。 後悔と虚しい想い。
こんな時いつも浮かぶのはヒロの顔。 でもなぜか今は ヒロの顔を思い出せない
きっと思い出すと苦しいのはわかってるか ら、 体が我慢することを覚えてしまったんだ。
気がついた時には ホテル代金半分と
【ごめんなさい】と書いた紙を机に置き、 ホテルを抜けだして
走っていた。
ごめんなさい。 やっぱりできません。
大好きだった人に優しく抱かれた体、 粗末にはできない…
騒がしい街中を とぼとぼと歩く。
突き刺さるように冷たい風が 秋を終え冬になることを暗示させている。
その時
「美嘉?!」 懐かしい声に
顔を上げた。
この落ち着いた声… ユカだ。
「久しぶり~会って話したのクラス変わっ て以来だね!」
「ユカ~久しぶりぃ……」 一年生の頃は
毎日美嘉とユカとアヤの三人でいたっけ。
でも今アヤは…。
「何してたの~?」 ユカは美嘉の姿に違和感を感じたのか
心配そうな顔で問い掛ける。
「さっきおじさんに声かけられてホテルに 行ったの……」
「えぇ!?それで何かされたの?!」 目と口を大きく開き
驚くユカ。
「逃げて来たぁ…」
「ばか!それならいいけど…何かあったの? 美嘉は何もないのにそんなことする子じゃ ないってわかってるよ!」
「ユカぁ~……」 涙声で
ユカに抱き付く。
そして二年生になってあった事を全て話し た。
「ヒロ君もミヤビって子も最低…アヤは話せば わかってくれるよ。美嘉傷つきすぎだよ。 ユカは美嘉に幸せになってほしいよ…」
ユカに話を聞いてもらったおかげで、 心が軽くなった気がしてしまう単純な美 嘉。
「ユカありがとぉ…」
「気にしないの!いつでも相談して」
明日から 学校に行きたくないな。
同じクラスに アヤとミヤビとノゾム。
考えただけで気が重い。重すぎる。
どんなに嫌でも 朝は来る。
重い腰を上げ 学校へ向かった。
「おはよぉ~…」 返答がないことを理解しながらも
挨拶をして席につく。
アヤとミヤビは 昨日と変わらない態度。
もういい。 今さら言い訳する 気ないから。
こんなことで壊れる仲間なら いらない…。
ノゾムは今日欠席だと知って少し安心し、 一時間目の教科書を机に出して先生が来る のを待った。
午前の授業が終わり 昼休み。
いつもならアヤとミヤビが美嘉の席まで来て、 三人でお弁当を食べる。
当たり前だけど、 アヤとミヤビは来なかった。
今日は一人でお弁当。 もう少しで
修学旅行なのになぁ…。
食欲がないままお弁当箱を開いた時、
「一人っすか?ご一緒しませんか~?」 後ろから手の平で
目隠しをされた。
「なーんてびっくりした?」 ヤマトだ。
「一人か?だったら一緒に弁当食べねぇ? あいつらが美嘉と食べたいらしいんだ~!」
ヤマトが指さす方向。 そこにいるのは イス?ミとシンタロウ。
同じクラスだけど、 話したことはない。
ヤマトとイス?ミとシンタロウはいつも三人でいて、 仲間に入れる雰囲気ではないのだ。
ヤマトは茶色でツンツンに立たせた髪に口ピ アスが特徴だ。 ヒロと別れた時から相談にのってくれてい て、今一番信用できる男友達。
イス?ミは背が高くて、 サバサバした性格だ。
バスケ部に所属していて短い髪がとても似 合う活発な女の子。
シンタロウは長身色白金髪に黒ぶち眼鏡。 いつも耳にヘッドホンをつけて音楽を聞い てる。クールだけどたまにギャグを言った りもする、
不思議な男の子。
「邪魔したら悪いっしょ………」
断りの言葉を最後まで聞かず、 美嘉の頭をチョップするヤマト。
「邪魔じゃねぇから!イス?ミもシンタロウもいいや つだから行こうぜ」
ヤマトに言われるがまま、広げたお弁当を持ち イス?ミとシンタロウの席へと行く。
「座りな!」 ヤマトの強引さにたじろぎながら、
開いていた席に腰をかけた。
顔を上げにくい雰囲気。 ずっと仲良しだった三人の間に図々しく割
ってはいっていいのか…。
二人が口を開いた。
「私美嘉ちゃんと話してみたかったんだ」 持っていたお茶を振り回すイス?ミ。
「こいつ美嘉ちゃんのこと小さくてかわい い~妹にした~いってうるせーんだわ」
シンタロウが イス?ミの肩に手を置いた。
イス?ミとシンタロウは 気さくに声をかけてくれた。
雰囲気が 明るく変わる。
「いいやつらだろ一緒に弁当食おう ぜ~!」
ヤマトの提案に目を輝かせながら小声で問う 美嘉。
「一緒に………食べていいの?!」 三人は口を揃えた。
「「当然っしょ!」」
この日初めて 四人でお弁当を食べた。
ヤマトもイス?ミもシンタロウも、 美嘉が仲間外れにされていることをなんと なく気付いているみたいだ。
でも 理由を聞いてはこない。
それ以来美嘉が一人でいる時は、 必ず声をかけてくれた。
お弁当も、 移動教室も…。
入りにくいと思ってた三人の間には意外と すぐになじむことができ、 イス?ミは美嘉を妹のようにかわいがってくれ て、 美嘉もイス?ミをお姉ちゃんのように慕った。
毎日アホなことばかりしている三人と、 もともとアホな美嘉は驚くぐらいに気が合 った。
いつしか毎日をヤマトとイス?ミとシンタロウの三人と 過ごすようになっていく…。
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