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【双语阅读】【恋空】第五十九回

时间:2011-07-06 14:12:39  来源:可可日语  作者:Anna

在日本的这部叫做【恋空】的手机小说,是一部感动1200万人的小说。

2006年10月7日,【恋空】正式出版,一个月内就卖出了一百万部,在当年度的文艺类书籍销量榜上位列第三。手机小说竟然挤入排行榜,与名作家的书分庭抗礼,这给日本出版界带来了重重一击。目前,【恋空】的销量已经打破140万,它成了社会的一大热点,被看作是改变小说界传统运作模式的传奇作品。

我们已经读了这么久,大家喜欢这部小说吗?

请伴随着优美的电影原声音乐,继续和美嘉一起,度过一段不可思议的青春时光吧。

第一页  日语原文

第二页 中文翻译作品

【日语原文】

「爆睡しとったな~」

優の声で考え込んで心ここにあらずだった 美嘉は意識を取り戻した。

「…まさか寝顔見てないでしょうねっ!?」

「バッチリ見たで~。ヨダレ流しとった!」

「ギャ~最低~!!」

「痛っ!冗談やって!」

立ちひざを立てながら頭をポカポカ叩く美 嘉の手を優がおさえ…

その瞬間、 目が合った二人の動きが止まった。

さっきまでとは違う空気の中で 時計の針の音だけが静かに響いている。

心臓の音が聞こえてしまいそうなくらいに 響き、その振動で体が小刻みに震えている。

美嘉が視線をずらしたと同時に 優は掴んだ手を離しそっと頭を撫でた。


「大丈夫、なにもせぇへんから…」

優は沈黙を破ろうとテレビをつけ、 美嘉はその場に座り込んだ。

手が触れて ドキドキした。 だけど…
ヒロがさらに遠くなっていくような気がし て怖くなった。

ヒロのぬくもりを忘れてしまいそうな自分 が
怖かったんだ…。

小さく体育座りをしながらうとうとしてい ると、優は美嘉を抱っこしながらベッドま で運んだ。

「あ……ごめん」
「疲れたやろ?ゆっくり寝な!」 布団をかけて
そのままベッドの下で横になる優。
「美嘉が下に寝る!!」 優の背中に向かって話かけると、
優は首だけをこっちに向けた。

「何言っとんねん。女の子は体冷やしたら あかんやろ!」
「じゃ…じゃあ優さんもこっちで寝よ う??」

自分の言葉に びっくりした。 なんて大胆なことを…。

いやっ、 変な意味じゃなくて~…美嘉だけベッドに 寝るのは悪いかなぁと思ったんだ。

本当に ただそれだけだよ!!

男と女が一つのベッドに寝るなんて… 何も起きないわけがない

女から言うなんて ある意味誘っているようにさえ思える。

美嘉はそんなことを少しも考えてはいなか った。

優と知り合って 約 10 か月。

優なら…大丈夫。 信用出来る。

それくらい絆は 深まっていたんだ。

「ほんま大丈夫やし!」

「ダメだよっ。風邪引くよ!!」

断る優のシャツを無理矢理引っ張るがそれ でも抵抗を止めない。

こうなったら最終手段。

「優さんが床で寝るなら~美嘉だって床で 寝るからね!!」

腹をくくった美嘉の言葉を聞いた優は 困ったような顔をしてムクッと起き上がっ た。
「…わかったで!」 優が隣に横になり、
美嘉は避けるよう壁側を向く。

離れていても優の体温が布団から伝わって 来て、それがすごく心地良い。

「…起きとる?」
軽い夢を見ていた美嘉は優に呼ばれた声で 現実の世界へ戻った。


夢の続きかと思ってしまうくらいに 遠くから聞こえる声。
「………ん??」 見えないけど、
優は美嘉に背を向けて寝ている気がする。

美嘉も壁を見つめたまま返事をした。

「言いたくなかったらええけど美嘉の昔の 男ってどんなやつやったん?」

昔の男。 付き合った人は 何人かいる。

でも昔の男と言われて頭に思い浮かぶのは ヒロのこと…。

「ヤキモチ焼きで短気でどうしようもない 人だったよぉ…」

こんなの本心じゃない。だけど、 いい所を思い出したくはないんだ。 まだ好きなことを認めるのが悔しいから。

「そうなんや。でも、美嘉の今の言い方
“そこも好きだった”って言い方やったで」

言葉に詰まった。 なぜなら、 当たっているから。

「俺の第一印象どう思ったん?」

突然変わる話題に、 寝起きの思考が ついていかない。

「え…あの…ホストみたいで軽そうだなぁ と思った!!優さんは??」

初めて優を見た時 胸が痛んだ。 理由はヒロに似ているから。 でも言わない。

「軽いホストって…なんでやねん!俺はちっ ちゃい子やなぁ~って思ったな。あと何か 辛いこと背負ってるんかな~とも思った」

「……なんで??」

「前も言うたけど、時々遠い目しとるから。 悲しい目…美嘉は気付いてないんやろうけ どな」

悲しい目?? 悲しい目してるんだ。

返す言葉が見つからず黙っていると、 優は再び話し始めた。

「…美嘉の辛さ、俺に話すことできへん?」

優のやさしい問い掛けに強がる気持ちが壊 れてしまいそうになる。

だけど… 過去を話しちゃったら、もう遊んだり出来 なくなってしまう気がする。

きっと優が思ってる以上に… 美嘉はいろんなものを背負っているから。

「……聞かないほうがいいよ。ひくよ」

「ひかへんって。大丈夫やし…心配せんと き。」

優の落ち着いた低い声が静まり返った部屋 に響く

沈黙の中返事を待つ優。 美嘉は汗をかいた手の平を握りしめ、 思い出すように
話し始めた。

心の傷…レイプ 過ち…自殺未遂 希望…妊娠 絶望…流産

何も言わずに 聞いてくれていた。

「ひいた…??」 話し終えた美嘉の問いに返答はない。 背を向けている優の表情さえわからない。 そうだよね…。

レイプされたとか妊娠して流産したとか。

そんなこと言われても信じられるはずない し…。

汚いとか 思われちゃうのかな。

優とも これで終わりなのかな。

話したことを 少しだけ
後悔した瞬間だった。

「一人で悩んでたん?」

後悔した気持ちは 優の言葉によって揺れ動き出す。

「………え」
「ずっと一人で悩んでたん?」 何て…
何て答えたらいいんだろう。 声が出ない。

「アホ!そんな小さい体で一人で抱えてた ん?辛かったやろ…気付いてやれなくてご めんな」

怒ったような
…でもやさしい言い方。
「……ごめん」 今は謝るしか
言葉が浮かばない。

「美嘉はそーゆー体験してなんか考え方が 変わったとかあるか?」

考え方が変わった??
確かに一つ、 変わったことがあるよ。

頭の中で内容をまとめ、正直に話した。

「レイプとか流産とか…苦しむのは女だけ で神様は不公平だなって思ってたの。でも ね、男も苦しいんだなって思った…」

声が震える。

「そうやな。俺うまく言えへんけど、そう いうことって体験せなわからんことやし。 大人になるためのテストみたいなもんやな いかな?」

「…テスト??」

「神様が美嘉に試練をくだしたんやない? それを乗り越えられるように。神様は意味 のない試練は与えないからな。それはいつ か美嘉にとって意味のあることに繋がると 俺は思うで」

やっぱり、 優の言葉は奥が深い。

心に響くよ…。
「…そうだね……」 さっきまであった後悔の気持ちは
少しもなくなっていた。

「神様だってそんなに意地悪やないで!人 生は幸せと辛さが半分づつなんやって。美 嘉はこれから幸せになれるから」
「…ありがとっ!!」 壁側から優のほうへと体勢を変える。

優は背を向けてはいなかった。

ずっと美嘉のほうを向いて話を聞いてくれ ていたんだ。

向かい合う二人。 目の奥が熱くなる


でももう泣かないって決めたから… 泣き虫卒業しなきゃ。 我慢しなきゃ。

「…なんで我慢するん?俺の前では強がら なくてええよ」

優は涙を堪えてるのことに気付いている。
「大丈夫。美嘉強いもん!!」 強がりで
かわいくない女。 本当は泣いてしまいたいのに…。

「嘘つくな。人一倍傷つきやすくて弱い子 やん!俺わかっとるし。我慢しなくてええ よ」

優の言葉に我慢していた涙がぽろぽろと流 れ、
声を出さずに泣いた。

優はその涙を指先で拭き取りフフッと笑 う。

「…ほんまに、強がりやな。」

美嘉はまだ泣き虫、 卒業できないのかな。

優はベッドを出てティッシュを二枚取り、 美嘉の鼻にあてた。
「ほら、チ~ンしな!」

鼻をかんだティッシュをごみ箱に捨てる 優。

その行動は とても手慣れたものだ。

……妹がいるんだもん。当たり前か。

優は再びベッドへと戻り右手を大きく美嘉 の頭の近くまで伸ばした。

「寒いやろ。俺の腕で寝てええよ!」

「え……いいの??」

横になったままちょこちょこと動き、 優の右手の二の腕あたりに軽く頭をのせ る。
あったかい。 久しぶりに
人肌に触れた。
筋肉があって固い腕。 男の人の腕。

「優さんってやさしいからきっと優って名 前なんだぁ…」

その瞬間、 優は突然体に腕を回しきつく抱きしめてき た。

強い力、 熱くて苦しい…。

でもなんでだろう 嫌じゃない。

優の胸の中が あまりに温かくて…

優が美嘉に何かを伝えようとしてくれて る。
何かはわからない。

でも そんな気がするんだ。

ヒロのぬくもりが… ヒロの体温が… だんだん遠のいてゆく。

抱きしめていた力が少しづつ弱まり、 優の顔が近くなった時

美嘉はそっと 目を閉じた。

小刻みに震える体。

抵抗しなかったのはヒロを忘れたかったか ら。

忘れるためなら誰でも良かったわけじゃな い。
相手が優だから…。

今まで、 他の男と手を繋いだりキスをしたりするこ とはヒロを裏切ることだと思っていたよ。

でもヒロには彼女がいて…そう思ってるの はずっと美嘉だけだった。

もう戻って来るはずもないヒロのために体 を守っている自分が、 女々しくて未練がましくて本当はすごく嫌 いだったんだ。
優とヒロを少しも重ねていないと言えば嘘 になるかもしれないけど、
この 10 カ月間優と遊んで優に少しだけ惹か れていたのは確かで…。

優の柔らかい髪の毛がほっぺにふわっとか かる。

優の唇はゆっくりと 美嘉のおでこに触れた。

唇ではなく おでこに…。

なぜか少し 安心している。

優の唇はおでこからほっぺへと移動し… 柔らかくて温かくてくすぐったい唇が何度
も何度も触れる。

触れる唇から優のやさしさが伝わり、 痛んだ心が癒されてく。

お互いの唇が重なり合おうとしたその時… 優は美嘉の体を
再びきつく抱きしめた。

「無理矢理してごめんな…俺我慢できんか って…ほんまごめん。」

耳元で囁かれた優の言葉がほてった体全体 に伝わり、さらに熱を増す。

謝らないでよ…。

唇にキスをしてこなかったのは、 きっと優なりに理由があるんだよね。

聞きたいことはたくさんあった。 だけど抱きしめる力が強すぎて
言葉にならなかったんだ

抱き合った体から鼓動が伝わってしまいそ うで恥ずかしい。

だけど… 優から伝わる鼓動のほうが大きくて… 美嘉はその鼓動を聞き、優の腕に抱かれた まま眠りについた。

 

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