【双语阅读】【恋空】第七十八回
在日本的这部叫做【恋空】的手机小说,是一部感动1200万人的小说。
2006年10月7日,【恋空】正式出版,一个月内就卖出了一百万部,在当年度的文艺类书籍销量榜上位列第三。手机小说竟然挤入排行榜,与名作家的书分庭抗礼,这给日本出版界带来了重重一击。目前,【恋空】的销量已经打破140万,它成了社会的一大热点,被看作是改变小说界传统运作模式的传奇作品。
我们已经读了这么久,大家喜欢这部小说吗?
请伴随着优美的电影原声音乐,继续和美嘉一起,度过一段不可思议的青春时光吧。
第一页 日语原文
第二页 中文翻译作品
【日语原文】
誰かが答えてくれた。 幸せだと言ってくれた。
それだけで満足なんだ。 黒板の文字を残したまま
図書室を出て教室へと向かった。
「おかえり~!」 その時、
先生が教室に入って来て叫んだ。
「おまえら外に出ろ~もう学校は閉める ぞ!」
マフラーを巻いて、 机の傷や窓から見た景色を目に焼き付け 教室を出た。
廊下…。 友達と楽しそうに笑いながら歩いてる姿
や、 泣きながら廊下の隅にうずくまってる自分 の姿が幻のごとくよみがえる。
そしてその幻も、 すぐに消えてしまった。
階段を一歩一歩三年間を振り返るように降 りる。
もうこの階段を 上がることはない。
お世話になった校舎に感謝をしながら外に 出た。
校門の前にはまだたくさんの生徒が集ま り、
別れを惜しんでいる。
美嘉はユカを探していた。 ユカとは一年の時だけ同じクラスでいつもアヤ
を含め三人でいた。
クラスが離れてからあまり話しはできなか ったけど、大切な友達だから。
話したい。 人ごみに紛れたユカの姿。
「ユカ~!!」
この声はユカに届くのか。 ユカは美嘉に気付き、
笑顔で走って来た。
「美嘉~卒業おめでとぉ!」
「ユカぁぁぁぁおめでとう!!」
「卒業しても遊ぼうね約束だよ!?」
「うん、ユカいろいろありがとう…遊ぼう ね!!」
ささいな会話を交わし、手を振って別れた。 イス?ミ達のいる場所に戻ろうとしたその時… ドンッッ
走った勢いで 誰かにぶつかる。
「…ごめんなさい!!」 頭を下げ歩き出そうとしたが、
その人はなかなか前をどけてはくれない。
……何?? 邪魔だなぁ。
早くイス?ミ達のところに行きたいのに。
眉間にしわを寄せて 顔を上げた。
…ミヤビだ。 ミヤビには
いい思い出が全くない。
争いを避けるため通り過ぎようとした時、 ミヤビは小声で言った。
「…ごめん」 何を言っているのか
聞こえない。
「……え??」 思わず聞き返すと
ミヤビは少し怒ったように言った。
「だから~…いろいろごめんって言ってん の!」
最初は理解出来ずにいたが、 冷静に考えてやって気が付いた。
ミヤビは謝ってるんだ。
“ごめん”
ミヤビの言ったこの言葉はとてもじゃないけ ど謝ってるようには聞こえなかった。
でも… きっと勇気を出して言ってくれたんだよ ね。
赤ちゃんのこと。 人殺しと言われたことはきっと忘れない。 きっと許せない。
だけど、 もういいんだ。
謝ってくれたから許すとかじゃなくて、 誰だって好きな人のことになると必死にな るのは当たり前だし…。
うまく表現できないけど卒業式だから無礼 講って感じかな??
「元気でね!!」 笑顔でミヤビにそう言って
再びイス?ミ達のもとへ歩き出した。 イス?ミ達の姿が見えた時…
「美嘉!」
誰かに呼ばれた声で振り返る。 今度はノゾムか…。 なかなか目的地に
たどり着けない。
「卒業おめでとさん」
「おめでとっ!!」
「大学行くんだろ?頑張れよ!」
「ノゾムは働くんだっけ?お互い頑張ろう ね!!」
ノゾムと話していて、 アヤのことを思い出した。
「じゃあ俺帰るから…」 帰ろうとするノゾムを
無理矢理引き止める。
「ちょっとここで待ってて!!」 アヤのもとへ走り、
アヤに耳打ちする。
「アヤ!!ノゾムあっちで待ってるからちゃんと 話して来なよ!!」
不安な顔をするアヤ。 わかりやすい。
「…え、どうしよう…大丈夫かなぁ?」
「大丈夫だって!!アヤ、後悔しないように頑 張れ!!」
アヤは気合いを入れ、 ノゾムがいる場所へと歩き出した。
ようやく目的地であるイス?ミ達のところへ たどり着く。
“後悔しないように頑張れ!!”かぁ。
…美嘉が言える立場じゃないのにね。 人には言えるのに、
どうして自分じゃ出来ないんだろう。
でも、自分が後悔したからこそ友達には後 悔してほしくないんだ。
しばらくして アヤが戻って来た。
「最後に話せて…良かったぁ!ありがと う…」
アヤの表情から不安は消え何かをやりきった 顔をしていた。
校門の前にたくさんいた生徒も 次第に減り始める。
「そろそろ行く??」 今日の卒業パーティーをする予定のカラオ
ケに向かおうと帰り道に目線をやったその 時…
少し遠くに見えた姿。
それはまぎれもなく ヒロの姿。
美嘉はヒロの後ろ姿を見つめながら、 心の中で
“サヨナラ”を告げた。
「行けよ」
背後から聞こえる シンタロウの声。
「………え??」
「最後なんだぞ?行ってこいよ」 シンタロウは親指で
ヒロを指さしている。
「優さんには秘密にしといてやるって↑↑」 ヤマトが美嘉の頭を
ポンポンと二回叩く。
「私がカバン持っててあげるからさ!早く 行っておいで!」
イス?ミが美嘉の持っていたカバンを強引に奪 った。
「でも……」 勇気が出ない。
一歩が踏み出せない。 意気地なし。
「後悔しないように頑張れさっき美嘉が あたしに言ってくれた言葉だよ~!」
アヤが美嘉の肩を後ろからポンッと押し…
その反動で、 美嘉は走り出した。
まだ雪溶けで少しびちょびちょの地面。 はねた泥水で制服が汚れることも気になら
ない。
必死で走った。 好きだった…
大好きだったあの人のもとへ。
ヒロの背中は、 だんだんと近づく。
ヒロは追い掛けてくる足音に気付いたの か、
足を止めゆっくりと振り返った。
立ち止まり 息切れをする美嘉。
ゆっくり振り向くヒロの顔を見ることが出 来ずにただただ地面を見つめていた。
おそるおそる顔を上げ、ヒロの顔を見る。
太陽の光が眩しくて あまり見えない。
でも、わかる。 微笑んでいるのは わかるんだ…。
「よぉ」
ヒロが先に 沈黙を破った。
「そ…卒業おめでとっ!!」 裏返る声。
全ては緊張のせい。
「…元気か?」 ヒロは微笑んだまま
静かに話す。
「うん!!ヒロは…?」
「俺はまぁまぁだな。」
………沈黙…。
重い時間に耐えられず、美嘉は必死に話題 を探していた。
「今日も帽子かぶってるんだねっ…」 ヒロは帽子をぎゅっと掴み、舌を出して答
えた。
「帽子が俺のマイブームだって言っただ ろ!」
何て声をかけたらいいのかわからず、 言葉に迷っていた時…
ずるい…。
光に照らされた ヒロの笑顔。 あの頃のまま。
美嘉の大好きだった顔。
「美嘉は大学行くんだよな?頑張れよ」 なんで
知ってるんだろう。 ノゾムが言ったのかな??
「うん頑張る!!」
ヒロの卒業後については何も聞かなかっ た。
もし、 もし○×音楽専門学校に行くって聞いたら 後悔してしまうような気がしたから…。
再び沈黙が続く。 空の上で鳥がチチチッと鳴いた時
「あのっ…」
「俺…」
二人は同時に話し始め、声が重なった。
「あ…ヒロから言っていいよ!!」
「美嘉から言え。俺は大したことじゃねぇ から」
ポケットから、
指輪を取り出す。
……ヒロから貰った ペアリング。
いつか返そうと思って 制服のポケットに入れたままだった。
持ってたらヒロのことを思い出してしまい そうだったし、
今美嘉には優がいる。 だから…
指輪を一回ぎゅっと強く握りしめ、 下を向いたままヒロに差し出した。
「これ返すね…」 ヒロの動きは止まり、
何も言わず手の平から指輪を受け取った。
顔を上げてヒロの表情を探るように見る。 ヒロはとても寂しそうに笑っていた。
ヒロにこんな顔させたくなかったけど、
美嘉はクリスマスの日、優を選んだんだ…。 最初に手を離したのは、ヒロだよ?? そんな寂しそうに
笑わないで…
昔みたいにバーカ!って言いながら頭叩い てよ。
お前と別れて正解だったな!って… イヤミ言ってよ。
美嘉が知ってるヒロは そんなふうに強い男だから…。
「……ヒロの話は??」
さっき同時に話し始めた時何か言おうとし たよね??
俺… って言ったよね??
「…なんでもねぇよ。だから気にすんな!」 それ以上聞かなかった。いや…聞けなかっ
た。
聞くのが怖かったし… 聞いても答えてくれない気がしたから。
この時聞いていれば… 無理矢理にでも聞いていれば良かったの に…。
「そっかぁ…」 ポツリと答えると
ヒロは真面目な顔で言った。
「…美嘉は 幸せだったか?」
【君は幸せでしたか?】 図書室で書いたメッセージと同じ質問。
あの答えを書いたのは、 ヒロだったのかもしれないね。
「うん。すごい幸せだったよ…」
【とても幸せでした。】 美嘉が言った言葉も、
図書室の返事と全く同じ
ヒロはその答えを聞くと再び微笑み、 美嘉の頭に手をのせた。
「お前は相変わらずチビだな。早く背伸ば せよ」
…いつもの意地悪で強いヒロ。 やっぱり美嘉はいつもの強いヒロが好きだ
よ。
………好きだったよ。
寂しく笑うヒロよりも、強いヒロが…。
「バカヒロっ!!」
心は泣いてるのに なんで笑ってるんだろ
ヒロの足を軽く踏む。
「俺の足を踏むとはいい度胸だな。チビ!」
「ヒロが巨人なの!!」
二人で笑い合っていたその時、 ヒロが右手を差し出した
笑顔は 一瞬にして消える。
もう別れの時間なんだ。
右手を差し出し、 ヒロの手を握った。
「美嘉、絶対幸せになれよ」
「…ヒロもね!!」
最後… 精一杯の笑顔で 繋いだ手を解く。
ヒロは後ろを向き 歩き始めた。
右手をあげ、 振り向かず去ってゆく。
川原で別れた あの日のように…。
ただ一つ あの日と違うこと。 もう一生会えないんだ。
学校はヒロと会えた 唯一の場所。
卒業…
これからヒロが髪形を変えたとしても 誰かと結婚してもどこかへ引越してもわか らない。
“一生会えない” それは大袈裟かもしれないけど…。
もう会えない。 そんな気がするの。
友達も将来も想いも、 一緒にいた頃とはお互い全然変わってしま った。
流れゆく月日が 二人を変えた。
これからは本当にお互い知ることのできな い別々の道を歩んでいくんだ。
ヒロが幸せになれればそれでいいって思っ た。
だけど…ただ傷つくのが怖かっただけなの かもしれないね。
ずっと諦めずに追い掛けるつもりだったの に、 気付けば立ち上がることさえ怖くなってし まって
ヒロにすぐ彼女が出来たから? もう戻れないとわかったから??
そんなの今となれば言い訳にしか聞こえな いね。
後ろを振り返ることは、前に進めなくなる ことだと思っていた。
この三年間を思い出す日がいつか来るだろ う。
でもこれからは後ろを振り返り、 弱かった自分を見つめながらゆっくり前へ 進むよ
走ったりはしない。 ゆっくりと…。
恋してたくさん泣いて、たくさん嫉妬して… あの時流した涙は今思えばすごく痛々しく
て醜かったかもしれない。
でもそんな涙や苦しくて悩む姿さえも、 きっとすごく輝いていたね…。
この三年間で、 確実に強く変わることが出来たよ。
【君は幸せでしたか?】 美嘉はすごくすごくすごく幸せでした。 あなたに会えて、
良かったです。
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