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日语能力考试二级阅读理解精讲精析(52)

时间:2012-08-21 09:12:10  来源:考试大  作者:angelj

たとえばある薬がある病気に効く、というような一番簡単そうに見える事柄でも、考えてみるとなかなか難しい問題である。ある人が、ある薬を飲んだときに、病気が治ったら、その薬は効いた、とそう簡単に言ってしまうことはできない。(A)飲まなくても直ったかもしれないからである。(中略)
  
それでは、①一人の熱のある病人が、ある薬を飲んだら熱が下がった、次の日飲まなかったら熱が出た、また次の日飲んだら下がった、というふうに、何回も繰り返してみて、その度毎に熱が下がったら、その薬が効いたといっていいだろうと言われるかもしれない。しかし厳密に言えば、病人の身体は、一日毎に変化しているので、同じ条件で何回も繰り返してのではない。それで②再現可能の原則は、近似にしか成り立っていないのである。
  
しかしこういう場合に、科学はそれを取り扱う方法を持っている。それは統計という方法である。できるだけ条件を同じくして、あるいは同じような条件のものを選んで、それでも決められない条件の方は、そのままにしておいて、その変わり多数について、測定をしてみる。

そしてその結果を、全体的に眺めて、全体としての傾向を見るというやり方である。これが統計的方法といわれているものである。一人の病人が、何回も繰り返して薬を飲んでみる場合、その結果は統計的に調べるより仕方がない。一回毎に少しずつ条件 が違っているのであるから。
  
ところで、統計によって得られる結果は、資料の数が多いほど確からしさが増すのであって、数例の結果などから出した統計的な結論は、ほとんど意味がない。しかし一人の病人に、数千回繰り返して、薬を飲ませてみることはできない。
  
それではこの問題を、実際にはどういうふうに取り扱っているかというと、それは同じような病気にかかっている大勢の人に飲ませてみるのである。大勢の人に飲ませてみて、百人のうち九十九人までの人が治ったとすれば、これは確かに効いたといわざるを得ないし、また現に薬が効くというのは、③そういうことなのである。これは一人の人間が何度も繰り返すかわりに、大勢の人間を一度に使ったので、やはり統計的な取り扱い方である。

少しずつ違った条件にあるたくさんの例について行った実験の結果を、少しずつ違う条件にある一人の人について繰り返した場合と、同等に扱っているわけであるが、これは一つの仮定なのである。これは仮定ではあるが、この仮定がなければ、統計的学問は成り立たないのであって、事実その仮定の上に組み立てた統計学が実際に役に立っているのである。実際に全く同じ条件ということはないのであるから、広い意味で言えば、科学は統計の学問とも言えるのである。

【問1】Aの( )に最も適当なものをabcdから一つ選んで

aそれで    bというのは
cところが   dしたがって

【問2】「①一人の熱のある病人」の例で、薬が効いたといい切れないのはなぜか。

a一人だけの例では環境に左右されるので、条件を限定できないから
bもし効果が長く続く薬だったら、飲まない場合を設定するのが困難だから
c熱のある状態と下がった状態を厳密に区別することはできないから
d体質も病状も一定で、条件が同じでなければ効果が分からないから

【問3】科学の「②再現可能」とは、どんな意味か。

aすぐ繰り返して実行すれば、誰でも同様の理論が導けるということ
b起こったことについて正確に記したら、見えないものでもよいということ
c同じ条件で同様に行ったら、再び同じ結果が出るだろうということ
d自然界のある事象が、どのような手段を用いても同じように出現すること

【問4】「③そういうこと」とは何か。
 
a確かに薬が効いたといわざるを得ない場面
b同じ病気の人百人が薬を飲んで、九十九人が治ったという結果
c統計の方法を、実際にどういうふうに取り扱うかという問題
d一人の人間が何度も繰り返して同じことをするという実験

【問5】薬の実験で、「一人の人間に何回も飲ませる」のと同等だと仮定したことは何か。
 

a少しずつ違った条件にある大勢の人に一回飲ませる
bほとんど同じ症状のある大勢の人に多量に飲ませる
c全く同じ条件に揃えた大勢の人に繰り返して飲ませる
dできるだけ大勢の人に時間をおいて少しずつ飲ませる

【問6】この文章から、科学が取り扱うべき問題でないのもは次のどれか。

a彗星の軌道     b生物の老化
c商品の生産量と価格     d人生論

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