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【双语阅读】【恋空】第七十三回

时间:2011-07-27 15:38:57  来源:可可日语  作者:Anna

在日本的这部叫做【恋空】的手机小说,是一部感动1200万人的小说。

2006年10月7日,【恋空】正式出版,一个月内就卖出了一百万部,在当年度的文艺类书籍销量榜上位列第三。手机小说竟然挤入排行榜,与名作家的书分庭抗礼,这给日本出版界带来了重重一击。目前,【恋空】的销量已经打破140万,它成了社会的一大热点,被看作是改变小说界传统运作模式的传奇作品。

我们已经读了这么久,大家喜欢这部小说吗?

请伴随着优美的电影原声音乐,继续和美嘉一起,度过一段不可思议的青春时光吧。

第一页  日语原文

第二页 中文翻译作品

【日语原文】

━試験前日
明日はついに試験日。 この日のために
毎日勉強してきた。

勉強は大嫌い。 だけど優と同じ大学に行きたいから…。

試験科目は 数学.英語.歴史。

大嫌いな数学が 試験科目に入っているではないか。

そして 忘れてはいけない。 面接もあるのだ。

試験と面接を前日に控え気持ちがそわそわ して落ち着かない。

優とはクリスマス以来デートしていない し…。

会ったとしても厳しい スパルタ教育を受けて、それでバイバイな んだもん。

「優ちんドライブ連れて行ってぇ!!」 甘えてお願いしても…

「受験終わったらたくさん連れてったるか ら今は我慢せぇ!」

そう言われ続けてきた。

…電話くらいいいよね? ちょっと声聞くだけだしっ!!

プルルルル

『ただいま電話に出ることができません』 留守番電話。

何回かけても 同じアナウンス。

はぁ~~~。 面接のコツとか聞きたかったのにぃ。

とか理由つけて声聞きたいだけなんだけど ねっ

夜になっても電話は繋がらなかった。

試験前日ともなると、 勉強する気が起きない。

これ以上頭に入るとも思わないし… これから新しいことを覚えようとしても前 に覚えたことを忘れてしまうような気がす るから。

はぁ~あ。 これだからバカは苦労するよ。

中学の時もっと勉強しておけば良かっ た~!!

…なんて今さら思っても手遅れなんだけど ね。

部屋に置いてある手鏡で髪を整えた時、

重大なことをし忘れていることに気付い た。

髪黒く染めなきゃ!! 危ない危ない。
こんな茶髪で受験するなんて、 試験以前に学校にすら入れてもらえないか もしれないじゃん…。

洗面所にあった黒染めを手に取り、 説明書も見ずに髪に塗り始めた。
慣れた手つき。 長い休み明けに必ず行われる頭髪検査に毎
回といっていいほどひっかかっていたの で、 常にいくつかの黒染めが必ず洗面所にある から便利だ。

あっという間に髪は真っ黒になり、 少し傷んでキシキシとしている。

「ワカメみたい…いや、昆布かなぁ…」 久しぶりの黒髪に
少しだけ落ち込む。

暇なので仕方なく勉強をしようと机に向か ったその時…

プップー

窓の外で二回響く クラクションの音。

屋が車のライトによってピカピカと照ら されている。

このクラクションは 優だ!!
洗ったばっかりで邪魔な前髪を近くにあっ た赤いゴムでちょんまげに縛り窓を開けて 顔を覗かせた

家の前にとまっていたのは予想通り優の 車。

顔がにやけてしまう。

運転席の窓が開いた。

「勉強頑張っとるか?」 久しぶりの優…。
会いたかったぁ~。
「たくさん電話したのにぃ~!!」 笑顔が隠せないまま少し怒ったように唇を
尖らせたその時、 助手席から誰かが顔を覗かせた。

…アヤだ。

「やっほぉ」
「な…んでアヤが??」 表情が
みるみるうちに曇る。
「今日ある場所に付き合ってもろた!」 ある場所…??

「合格祈願」 嬉しそうなアヤ。

「ほらこれ買って来たんやで!」

優は何かを握りしめ手を伸ばす。 美嘉は窓から体を乗り出しそれを受け取っ た。

“合格祈願” と書かれたお守り。

「美嘉のために二人で時間かけて選んだ の~ほらおそろい~」

アヤはそう言ってポケットの中から全く同じ お守りを取り出した。

「あ…ありがと」 受け取ったお守りを机の上に置く。

「ちゃんと勉強しとったか?」

質問に答えることなく、美嘉は冷たい表情 で言い放った。

「ごめんこれから勉強するから…ありがと ね。明日ねっ」

返事を待たずに窓を閉める。 車が走り去って行く音が聞こえた。

優が会いに来てくれたのは嬉しいよ。 お守りを買ってくれたのも嬉しい。
でも、なんでアヤと? ただのヤキモチ。
美嘉は子供なのかな?

でも…アヤだって明日試験じゃん。

美嘉が何回もドライブしたいって言った ら、ダメって言ってたのに… アヤはいいんだ。

ずっと留守番電話で、寂しかったんだよ。 電話に出れないくらい忙しかったの? 疑問がどんどん膨らんでゆく。
友達に嫉妬するなんて、心狭すぎるよね。 だけど大事な試験前日だから…だからこそ
一人で来て欲しかったんだ…

電話でもいいから。
「美嘉は大丈夫だから。頑張れ!」 って…それだけですごく嬉しかったんだよ。

勉強する気が全く起きず、布団に入って無 理矢理眠りについた。

━試験当日

最低な気分。 昨日うやむやな気持ちで布団に入ってしま
ったせいか、浅い眠りのまま朝を迎えてし まった。

髪も真っ黒だし最悪!!

「ふぁ~ぁ。おはよっ」 寝癖のまま居間へ行くとテーブルの上には カツ丼が…。


「何これ。まさかぁ…」
「受験に勝つ!ためにカツ丼よ~オホホホ」 甲高い声で笑うお母さん。
好意は嬉しいけど朝からカツ丼はさすがに きついって…。
三分の一だけをお腹にいれ準備を始めた。 昨日優から貰ったお守りも一応ポケットの
中へ入れておくか…。

「いってきまぁ~す」

「あんたちょっと待ちなさい。忘れ物だ よ!」

玄関のドアに手をかけた美嘉にお母さんは お弁当を差し出した。

「あ、ありがと!!」
「受験票はちゃんと持ったの?」 心配性なんだから…。
まぁ、嬉しかったりもするんだけどね。

「持ったぁ!!」
「あまり力まないでね、頑張りなさい!」 お母さんの熱い応援に少し助けられ、前向
きな気分で家を出た。

家の前にとまってるのは優の車。 運転席から優が降りて来る。
「おはよーさん」

美嘉はぷいっと顔を背け、車を無視して歩 き出した。
優が悪いわけじゃないのはわかってる。 だけどね、なんで怒っているのか気付いて
欲しいの。

「どないしたん?」 美嘉を後ろから抱きしめて引き止める優。
「別にぃ~…」

美嘉は髪を指でくるくるといじりながら、 いじけるそぶりを見せた。
「今日は大切な日やから、はよ車乗るぞ!」 半ば強制的に車に乗せられてしまい、車は
大学に向かって動き出した。

「お守りちゃんと持って来たか?」
「…うん、持ってきた」 ポケットからお守りを出してちらっと見せ る。

「ほんま頑張れよ。俺祈っとるからな!」 優はハンドルを持つ手を気にしながら美嘉
に向かってピースをした。

「…ありがと」

明らかに不機嫌な美嘉に対して優はわざと らしく明るく話かける。

気を使っているのかな。

本当はもうそんなに気にしてないけど…機 嫌を直すタイミングを逃してしまった。

今さら引くに引けないし…。

優は美嘉のほっぺを指で突いた。

「なんでスネとんねん。ほら笑って笑っ て!」

「試験で緊張してるんだも~ん。」

「昨日お守り選んでた時のアヤちゃん、笑顔 でめっちゃかわいかったなぁ。美嘉の笑顔 も見たいんやけどな~。」

「はぁ!?」 耳を疑う。
「怒ってばっかやと俺アヤちゃんに心変わり するかもしれへんで?」

…聞き間違いであることを願いたい。 しかしこれは現実。

車が信号で止まった時、美嘉はシートベル トを外してドアを開けた。

「優のバカ…鈍感!!」

捨てゼリフを吐きながらドアを閉め、 信号が赤のうちに歩道へと走る。

信号は青になり車を置いて追い掛けて来れ るはずもなく、 優の車はたくさんの車に埋まって見えなく なった

嘘でも心変わりするなんて言ってほしくな かったよ。
優のバカ。

近くの駅から列車で受験会場へと向かう。 鳴り止まない優からの着信にプチッと電源
を切った。

かばんから参考書を取り出す。 今は試験のことだけを考えることにした。

大学の正門前でみんなと待ち合わせ。

「おう、美嘉おはよ↑」 ヤマトは一応髪を黒くしたみたいだが、
顔も黒いので原始人のようだ。

「頑張ろうね!」

「絶対格だぜ」 イス?ミとシンタロウは余裕の笑みを浮かべる。

美嘉~お守り持って来たぁ?」 アヤは変わらず元気。

美嘉は仕方なくポケットからお守りを取り 出しアヤに見せた。

試験の教室は別々だ。
「じゃあ面接終わり次第また正門に集合 ね」

解散してそれぞれの教室へ向かう。

美嘉の試験会場は一番大きい校舎の二階の 奥の教室だ。

覗くようにドアに手をかける。

教室の中… たくさんの人が座りみんな勉強しているの かノートや教科書の開く音だけが響いてい る。

受験票を渡し決められた座席に着いた。

一応ノートを開いたけど頭に全然入らな い…。
最初はいきなり大嫌いな数学だ。 テストが配られる寸前まで公式を暗記。

「はい、始め。」

テストが配られたと同時に名前を書くフリ をして、用紙の端っこに暗記していた公式 を書きつづった。

隣から聞こえる鉛筆の音がプレッシャーに なる。

数字が頭の中でぐるぐるぐるぐると回って いる。

途中まで終えた計算式も誰かのくしゃみの 音によってやる気をなくし、最後には鉛筆 すら持つのが嫌になっていた。 そんな始末。


キーンコーンカーンコーン 終わりのチャイムが鳴りテスト用紙は回収
される。

そして短い休憩を終え、次は歴史だ。

歴史は得意でも不得意でもないが、入試会 場の雰囲気に負けそうになり、やはり鉛筆 は進まない…。

歴史の試験を終えた時、もうすべての精魂 を使い果たしてしまったような感じで机に 顔を伏せていた。

受験のばかやろー!! しかし…次の試験は唯一得意な英語。 英語の問題は驚くほどスラスラと解け、も
う完璧きっと 100 点だぁ
…そんなわけないし!! 全てはただの妄想。
現実はヤマがはずれてしまい、もうボロボ
ロ…。

今美嘉が通ってる高校はもともとランクが 低めの学校だから、レベルが全然違うこと を実感してしまうほどだ。

ただスパルタ教育の優がしつこいくらいに 言っていた
【過去形~ed】
【現在形~ing】 だけは完璧だった。

腹立つけど少し感謝。

験は全教科無事に終わり、少し長い休憩 にはいる。

面接までの空いた時間で家から持って来た お弁当を食べようとかばんから出した時、 お弁当箱の上には一枚の手紙が置いてある ことに気付いた。

【頑張って~ファイト母、父、姉より】 家族の優しさに緊張していた心が落ち着
く。 これからの面接にやる気が湧いてきた。
試験はイマイチだったけど面接頑張るも ん。
みんなはどうだったかな?? あと三か月後には、みんなこの校舎で授業
を受けてるのかな…。
「次の方どうぞ。」 教室の中から面接官の低い声がドアごしに
響く。
「しっ…失礼します…」 ガタガタと震える足。
目の横がなぜかピクピクと痙攣している。

学校で習った通り頭を下げてから腰をおろ した。

あ~どうしよう。 上手くいきますように…

ポケットに入っている優から貰ったお守り に助けを求めるしかない。

「そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ。気 楽に行きましょう。」

面接官と聞いて思い浮かぶのは… スーツに眼鏡をかけた厳しそうな人。

しかし実際目の前にいる面接官は想像とは かなり掛け離れ まんまるに太った白髪のおじいちゃんだっ た。

例えるならケンタッキーのおじさんみたい な…。

そのおじいちゃん…いや面接官の優しい笑 顔に緊張していた体は一気にほぐれた。

「サークルに入るつもりはあるのかな?」

「はい、あります。」

「どんなサークルに入るつもりですか?」

「語学を勉強したいので英語に関わるサー クルに入りたいです。」

…嘘っぱち。 語学の学部を受けるにはそう聞かれたらこ
う答えなさいと学校の面接練習で教わった 通りの答えを言っただけだ。
「わかりました。ありがとうございました」 面接は拍子抜けなくらいあっさりと終了。 当たった面接官が良かったのかもしれな
い。

まぁ~とりあえず終わったし… 胸の突っ掛かりが取れてすがすがしい気 分!!

これで変なプレッシャーからも勉強地獄か らも抜け出せる。

なんだか優とアヤのことなんて今考えたらど うでもいいな。

あんなことでイライラするなんて… ストレスたまってたのかな??

後で優に謝ろう。 八つ当たりしちゃったのかも。

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