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【双语阅读】【恋空】第八十课

时间:2011-08-05 10:17:58  来源:可可日语  作者:Anna

在日本的这部叫做【恋空】的手机小说,是一部感动1200万人的小说。

2006年10月7日,【恋空】正式出版,一个月内就卖出了一百万部,在当年度的文艺类书籍销量榜上位列第三。手机小说竟然挤入排行榜,与名作家的书分庭抗礼,这给日本出版界带来了重重一击。目前,【恋空】的销量已经打破140万,它成了社会的一大热点,被看作是改变小说界传统运作模式的传奇作品。

我们已经读了这么久,大家喜欢这部小说吗?

请伴随着优美的电影原声音乐,继续和美嘉一起,度过一段不可思议的青春时光吧。

第一页  日语原文

第二页 中文翻译作品

【日语原文】

━高校一年の秋━

「美嘉ってさー夢とかあんの?」

「うんとね~、お嫁さんになることかな ぁ!!ヒロは??」

「俺の夢は美嘉をお嫁さんにすること」

「あはは!バーカ!!」

「うるせ!美嘉は誰の嫁さんでもいいの か?」

「…良くない!ヒロのお嫁さんになるの!!」

「しょうがねぇな~俺の嫁にしてやるか! 俺ら同じ夢だな!」
…まだ若かったあの頃。 それでも、
その夢をずっと 信じていたよ。

海を見つめたまま ゆっくり話し始めた。
「美嘉の夢はね、英語に関わる仕事かなぁ。 英語好きだから、通訳とかになれたらいい かなぁ」

本当は… まだ夢なんてない。 わかんないの。

優…嘘ついてごめんね。 置いてかれるのが 怖かったんだ。

砂を手に取り、 パラパラと自分の靴にかける優。

「カッコイイ夢やな。美嘉ならなれるよ! 通訳になったら、海外旅行行った時には頼 むわ」

「うん、ありがとう。優も絶対いい保育士 さんになれるよ!!」

「ははっ、ありがとな!そろそろ車に戻る で」

将来は何になりたいとか みんなはもう考えたりしてるのかな。

叶わぬ夢を追っていた あの頃…

の頃とはもう 何もかもが違う。

将来” が近くにある。

これから大学に行き、

あっという間に卒業して社会に出ていろい ろな波に揉まれて…

きっといつか学生時代を… 今この時を羨ましく思う日が来るのか な??

大人になって行くのが、怖いよ。 まだ何も知らない
子供でいたいのに…。

「ほなまたなぁ。卒業おめでとさん!」

「優ありがと!!また近いうち遊ぼうね っ!!」

いつと変わらず、 優はクラクションを二回鳴らして去った。

家に帰り、 今日貰ったばかりの卒業アルバムをペラペ ラと
開いてみる。

あのページは… 今はまだ見ない。 見たくない。

四人の写真が載っている写真のページ… いつか笑って開ける日が来ますように。

最後のほうのページに書いてもらったみん なからのメッセージを読み返し

微笑ましい気持ちになりながら すやすやと深い眠りについた。
高校生活を

…卒業した。

明日からはしばらく 休みが続く。

…そして四月からは 念願の大学生。

これから新しい生活が 始まろうとしていた。

卒業… 人生のほんのひとかけら

この三年間は 絶対に忘れない。

忘れない。 忘れられないから。

こうして美嘉はまた新たなる一歩を 進み始めた。

長いようで短かった

第十五章 家族

毎日学校へ行っていた頃がまるで嘘のよう に、

夜中に寝て昼間に目覚める… そんなだらだらした生活を送っていた。“慣れ”って凄いもので学校へ行っていた 頃は朝 6 時とかに起きるのが辛いわけでも なく、
それがごく普通の 生活だった。

だけど毎日が日曜日の今 だらだらした生活を続けてきてしまったた
めに、学校へ行っていた頃のような生活に は戻る自信がない。

四月からは大学生。 それまでには
生活を戻さなきゃ。

今日もいつものように、太陽が一番高い位 置まで昇ると言われている 昼間に目が覚めた。

顔を洗おうと洗面所に向かおうとした時、 居間から聞こえる
激しい怒鳴り声。

ドアの隙間から覗いてみると、 お父さんとお母さんが 何か言い合いをしている様子。

お父さんがソファーに座って腕を組み、 お母さんが立ち上がって何かを叫んでい る。
内容は聞こえない。

両親が喧嘩するなんて今まではあまりない ので、
めずらしい光景だ。

子供はあまり首を突っ込むべきではないと 考え、
気付かないフリをして 顔を洗い始めた。

しかし… それから喧嘩は 毎日毎日続いた。

居間に響き渡る悲鳴のようでもある怒鳴り 声。

皿やイスなどを 床に投げつける音。

しかめっつらで家から出て行くお父さん。 うずくまって涙を流す
お母さん。

喧嘩は しょうがないこと。

布団にくるまり CD を大音量でかけて 何も聞こえないように過ごす日々か続い た。

仲直りしてくれるまで、我慢我慢。 そう思って…。

ある日の朝、 いつもに増して激しい言い争いの声で 目が覚めた。

また喧嘩してる。 もういいかげんにして欲しいよ…。

聞いてる子供の気持ちも考えて欲しい。

お父さんが今日もまた 外に出て行った。
再び眠りにつこうとしたその時… ガチャッ

部屋のドアが開く。 布団から出て、
ゆっくりと振り向いた。

「起きてるかい?」

…お母さんだ。
「今、起きたよ!!」 お母さんの目は
赤く腫れている。

また泣いたのかな…。

「美嘉に話あるんだけど大丈夫?」

「……うん」

肩を落としてその場に座るお母さんが
なんだかちっちゃく見える。

そしてお母さんの口から出る言葉を聞くの が、
なぜか怖くなった…。

静まり返る部屋に響き渡るエンジン音。

お父さんが車に乗ってどこかに行ってしま ったことを意味している。

お母さんはその音の方向に目線を向けなが ら
沈黙を破った。

「家出て行かなきゃならないかもしれない の。」

…家?出ていく?? 理解が出来ない。
頭が混乱する。

自分なりに答えを出そうと試みるが… やはり無理だ。 悪い答えしか出てこない

お母さんの言葉を待つ。

「お父さん会社やめるかもしれないの。だ からこの家のお金払えなくなっちゃうの よ。」

お父さんは何回か 仕事を変えている。

でも美嘉にとってそれが悪いことだとは少 しも
思わない。

自分がやりたい仕事を探すのに年齢は関係 ないと思うし、 人間関係がうまく行かなくて嫌になるのは 仕方のないこと。

お父さんは家の大黒柱だから、 女と違って結婚しても働かなきゃならない し…。

…大変だよね。 それはわかってるよ。

でも、 それでお母さんが悩む姿を何度も見てき た。

美嘉はまだ子供だから、大人の事情は わからない。

でもお母さんはずっと 悩んでいたんだ…。

「…いつ??」

お母さんから目をそらしカーテンから漏れ る光を見つめながら問う。

冷静ぶってる。 でも実はかなり 動揺している。

「まだいつかはわかんないけど近々ね…」

小学校の時から住んでたこの家。 離れるの嫌だよ。 でも嫌だなんて、
そんなわがまま言えないよね…。

今の美嘉は大きな収入があるわけでもな い。
どうすることも
出来ないから…。

だけど、 家が変わっても
家族が一緒なら大丈夫。

家族が一緒ならどんなことがあっても… 乗り越えて行けるよね。

長い独り言を頭の中で呟きながら、 カーテンの隙間の外から見える景色だけを じっと見つめていた。

お母さんは少し震えた…小声で再び話し始 めた。

「お父さんとお母さん、どっちについて行 くか考えておきなさい。」

そう言い残し… お母さん独特の心地よい香りを残して部屋 から出て行ってしまった。

…え?? それって
どうゆう意味??
みんなで同じ家に引っ越すんじゃないの? そうだよね?
違うの?? お父さん…。
お母さん…。
“離婚” こんな二文字が
頭をよぎる。


聞き慣れない言葉。

中学校に通ってる時までは必ず毎年家族で 夏はキャンプに、 冬は温泉旅行に行っていた。

「美嘉んちの家族って仲いいよね~!」 友達にもよく
そう言われた。

家の中は毎日毎日 笑い声が耐えることはなかった。

でも… ある日を境にお父さんとお母さんが突然口 を聞かなくなったんだ。

その時は気付かなかったけど、 今考えたら初めてお父さんが仕事をやめた 日だったな…。

それから家族で一緒にご飯を食べることも 減って

毎年行ってたキャンプや温泉旅行もいつの 間にかなくなっていた。

居間にお父さんとお母さんが二人でいると 気まずい雰囲気の時もあって、

どうにか盛り上げようとお姉ちゃんと一緒 にわざとバカ騒ぎして怒られたこともあっ たね…。

お姉ちゃんはバイトを始めてからなかなか 家に帰って来なくなり、
美嘉もわざと自分に目を向けてもらうため に遅い時間に帰ったりもした。

家族が昔と違ってバラバラになっているの はなんとなく気付いていたけど

まさか離婚まで進んでるなんて少しも思っ ていなかったよ…。

お母さんの雰囲気や言い方に“離婚”は近 いうちにある現実だと悟った。

しかしその現実を受け止めることが出来な い… とりあえず服を着替え軽くメイクをして家 を出た

向かう先は、 お姉ちゃんのバイト先。

お姉ちゃんはどこまで知ってるのか… そしてどう思ってるのかが知りたい。

バイト先であるコンビニに入る。

「いらっしゃいませ~。あ、美嘉!」
「お姉ちゃん、今ちょっと話せる…??」 お姉ちゃんは周りをキョロキョロと見渡
し、 小さい声で呟いた。

「あと二時間でバイト終わるから裏で待っ てて」

コンビニの裏に行き、 返品する本や賞味期限が切れたお弁当にか こまれながら近くにあったイスに座りぼー っとしていた
時間はどんどん過ぎてゆく。 ガタンッ

いきなりの物音に体が硬直。

「ごめんごめん今終わったから!着替える から外に行こう?ヒデオ迎えに来るから!」

…バイトを終えたお姉ちゃん。

ちなみにヒデオとはお姉ちゃんの彼氏の名 前。

詳しくは知らないけど
30 代前半らしく何回か家に遊びに来たこと もある

なんとなく笑顔がうさんくさい感じで、 あまり好きではなかった

家の… 家族の話だから
お姉ちゃんと二人でしたいのに。

タイミングを逃してしまい結局言えないま ま二人は外に出た。

コンビニの前には黒くて大きなワゴン車。 その横にはヒデオ。
「妹も一緒なんだけど大丈夫?」 お姉ちゃんの問いに
デオは頷く。

「妹さんよろしくね!」 嫌々ながらも軽く頭を下げ車に乗り込んだ。

「話って何?」 お姉ちゃんが助手席から振り返り美嘉に問う。

ヒデオの存在を少し気にしつつも 答えるしかないこの状況
「お姉ちゃん家のことどこまで知って る…??」

お姉ちゃんから笑顔が消えた。

「全部…知ってる。家出ることも離婚するこ とも。美嘉も聞いた?」

うん、今日の朝聞いたねぇ、どう思っ た…?家族バラバラなんて寂しいよね…?」

【寂しいよ】 この言葉を待っていた。だって家族が…ばら
ばらになるんだよ?? 寂しいよ。

お姉ちゃんの口から出た言葉によって 心の奥の傷はさらにえぐられた。

「しょうがないよ。決めたことなんだから… 私はお母さんについていくつもり。」

そんな…。
“しょうがない” お姉ちゃんはそれでいいの…??

うつむきながら無言を続けると運転してい たヒデオがハンドルを握りながら口を開い た。

「お父さんとお母さんのこと好きでしょ? 大好きな二人が決めたことなら受け止める べきじゃないの?」

受け止める? なんで?

大好きだから だからこそ離れてほしくないんだよ。

「美嘉、もう少し大人になりなよ。」 お姉ちゃんは、
真っ直ぐ前を見ながら冷たく言い放った。

でもね、 見えてるんだよ。

頬に伝わり流れる涙…。 お姉ちゃんも本当は寂しいんだよね。 離婚はしょうがないことなの…?

「降ろして…」

車を降り、 全速力で走った。

人は辛い時… 走ることが一瞬なにもかも忘れることがで きる唯一の手段なのかもしれない

神様…あなたはどうしてこんなに苦しめる のですか。

やっと高校を卒業してこれから新しいスタ
ートって時に…
これも優が言ってた大人になる試練なの? 大好きな人が離れて行くのはしょうがない
って諦め

大好きな人が決めたことだからって受け止 めなければならない。

それが
“大人”なのですか?

もしそれが
“本当の大人”なら 美嘉は大人になんかなりたくはないです…。
お姉ちゃんとヒデオの言葉納得がいかない。

大好きな人が離れていくのを受け止められ るほど美嘉はまだ大人じゃないから…。

ブーブーブー

ポケットで響く振動に 走っていた足を止める。

着信:イス?ミ

イス?ミ… 今の状況で友達の存在はかなり大きい。

『もしもし元気~?』 明るい声に
少しだけ気持ちが落ち着き始める。

『イス?…ミぃ…』 ついさっきまで全速力で走っていたため
に、 息が切れて声が出ない。

『ん?美嘉どうしたの?何かあった?』

美嘉は足を止めて、 まるで助けを求めるかのように話し始め た。

『あのね…親離婚で…家が…引っ越すの…』 さっきまでは走っていたおかげでどうにか
涙を堪えることが出来た。

しかし足を止めた今、

たまっていた涙が我慢していたぶんこぼれ 落ちる

『大丈夫!?今どこにいるの!?』

『うさぎ公園の前…』
『今行くから、そこにいて!絶対だよ!』 イス?ミは美嘉の返事を聞かず一方的に電話を
切った

美嘉はうさぎ公園に入りブランコをゆっく りゆっくりとこいでいた。

「…美嘉!」

電話を切ってから 10 分も経たないうちに、 イス?ミは走って公園に来た

汗をかいて、 息切れしながら…。

「イス?ミぃ…」

「心配かけて!バカ!とりあえず私の家行 こう?シンタロウいるけど…」

イス?ミは美嘉の手を取り、ぎゅっと強く握り しめ
二人はイス?ミの家へと歩き始めた。

こんな時、 普通なら優に相談するよね…。

でもね、 出会った日優が話してくれたこと今でも覚 えてる

優の両親は離婚してるって。

美嘉が相談したら、 優が昔のことを思い出して悲しい想いをす るのが嫌だったの。

だから相談出来なかったんだ…。

「喉渇いたでしょ?私ジュース持って行く からドアに名前書いてあるから部屋入って ていいよ」

イス?ミの家に到着。 階段を上がり、
“IZUMI”と書かれたプレートの掛かって いるドアに手をかけた。

「美嘉久しぶり。」 そう言えばさっきイス?ミがシンタロウもいるって
言ってたっけ…。

「シンタロウ久しぶり。邪魔しちゃってごめん ね…」

「今ちょうどラブラブしてたのにな。…なー んて嘘だけど。暇してたし気にすんなって」
「お待たせ~!」 イス?ミは両手がふさがっていたために足で部
屋のドアを開け、 コップに入ったいちごみるくを手渡してく れた。
「あ、ありがとぉ…」 イス?ミはその場に座り、

テーブルにひじをつきながら問い掛ける。

「何があったの? 話して?」

…「何があったの? 話して?」

の言葉、 何度言ってもらったかな
いつもいつも話し聞いてもらってるね。 情けないね…。
ごめんね。

いつもいつも聞いてくれてありがとう。

「あのね、親離婚するかもしれない…お父さ んが仕事やめちゃって、最近お父さんとお 母さん毎日喧嘩ばっかりで…今住んでる家 ももう出て行かなきゃいけなくて…お姉ち ゃんはしょうがないって」

手に持ったいちごみるくを一口飲んだ。 甘いはずなのに
なんでしょっぱいんだろ

あぁ、そっか。 涙でしょっぱいんだ。 家族がバラバラになることって こんなに寂しいことなんだね。

イス?ミとシンタロウはただただ頷いて聞いてくれ ていた

話をしながらも涙が止まらない。 そのうち泣き疲れてしまったのか、 いつの間にか眠りについてしまった…。

…浅い眠りだったのかもしれない。

寝ながら考えごとをしていた。

…と言うより、 暗闇に向かって何かを叫んでいる夢を見て いたのかもしれない。

お父さん お母さん
覚えていますか。

まだ小さい頃にね、

「美嘉はお父さんとお母さんどっちが好 き?」
こう問い掛けたことを。 あなたたちにしたら
冗談半分だったのかもしれない。

でもね、 美嘉は幼いながらも一週間考えて考えて… 食事も喉に通らないくらい悩んだ。

でも結局答えは出ませんでした。 両方大好きだから。 お父さんもお母さんも大好きだから… 選べなかったの。

お姉ちゃん 覚えていますか

ヶ月くらいね、 あなたの部屋に布団を敷いて一緒に寝たこ とを。

その時期美嘉はすごく悩んでいたんだ。 でも誰にも相談出来なかった。

ただあなたと一緒の空間にいるだけで… 悩みなんて忘れることが出来たんだよ。

誰よりも一番信頼出来る人なんだ。

それくらいみんなのことが大好きなの。 離れたくないよ。
離れたくない。

これからも ずっとずっと一緒にいたいよ…。

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