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双语阅读:【青春小说连载】春の夢(1)

时间:2011-10-31 16:30:02  来源:可可日语  作者:dodofly


 

    小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。

一(1)

   夕暮れの道に桜の花びらが降ってきた。桜の木などどこにも見当たらない商店街のはずれだったので、井領哲之は、それが誰かのいたずらで、自分の体めがけて撒き散らされた小さな汚物みたいな気がして、頭上(ずじょう)のあちこちをかすかな怯えのまじった目であおいだ。

   商店街からの一本道を行くと踏み切りがあった。踏み切りを渡ると、道が曲がりくねり始め、いつのまにか小さな川に沿って進んでいた。十分ばかり歩いたところで、川は右に曲がっていき、またまっすぐの道が前方の生駒山に向かって伸びていた。酒屋があり、雑草の生い茂った空地があり、店を閉めてもう何カ月もたったような喫茶店の看板が、冬に逆戻りしたみたい冷たい風にあおれて音をたてていた。そこからアパートまではまだ二十分もかかった。雑貨屋と床屋が並んでいるところを右に折れて、安普請の新興住宅が密集している一角に、井領哲之の借りたアパートが建っていた。彼は友人の運転してくれる小型トラックに荷物を積んで、いつさっき大阪の福島区から、この大東市のはずれのアパートに引越してきたばかりであった。アパートの持ち主は敷金と前払いの家賃と引き換えに部屋の鍵をくれた。荷物といっても古ぼけた座机がひとつ、小型テレビ、冷蔵庫、母が嫁入りの時に持ってきたという年代物の桐の箪笥、蒲団が一組、あとは自炊に最小限必要な食器やフライパンや鍋などで、トラックから二階の部屋に運ぶのに、十五分もかからなかった。友人は仕事があるからといってすぐに帰っていき、彼はアパートの持ち主の家に行って、電球はないのかと訊いた。

    「前の人が出て行きはるとき、もって行きはりましてん。すんませんね」

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