双语阅读:【青春小说连载】春の夢(60)
小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。
五(3)
外人の夫婦者を十四階の部屋に案内したあと、哲之は三階の「孔雀(くじゃく)の間」の裏にある仮寝室に向かった。大きな宴会があるらしく、宴会係のボーイやウェイトレスたちが、忙しそうに皿やコップを運んでいた。ボーイのひとりが哲之とぶつかりそうになり、危うく何枚かの皿を落としかけた。ボーイは溜息をついて立ち停まり、哲之に言った。
「おい、ロビーの方が手がすいたら、こっちを手伝うてくてよ。八百人の立食パーティーの用意を七時までにしてしまわんとあかんねや」
「何のパーティーですか」
ボーイは保守政党のある高名な政治家の名を言った。
「そいつの喜寿の祝賀(しゅくが)パーティーらしいけど、どうせ表向きだけで、ほんまは政治資金集めの会費付きパーティーや」
哲之はフロントと相談し、許可が出たら手伝いにくることを約束して仮寝室への狭い通路を進んだ。そっとドアを開けて中を覗きこむと、ヘッドに腰を降ろしている島崎課長と目が合った。哲之は足音を忍ばせて島崎の横に行き、ベッドに並んで腰を降ろした。磯貝は眠っているようだった。
「きょうは、ちょっと慌てたでェ」
と島崎は小声で言った。
「ロビーで倒れよってなァ。救急車を呼ぼうかと思たけど、たまたまロビーに心臓専門の医者がおって、その人が診てくれはったんや。大学の同窓会のパティーに来てたそうで、医者ばっかり二十人ぐらいおったわ。その中に薬を持ってる人がおって命拾いしたんや」
「お医者さん、どない言うてはりました?」
「早いこと専門の病院で精密検査を受けるように言うとった。昔と違うていまは弁膜症の手術は、心臓の手術の中では割合成功率も高いそうや」
ドアがあいて、女のフロント係が島崎を呼んだ。島崎はそのフロント係と話をしてから哲之のところに戻って来、
「ちょっと用事が出来たから事務所に帰らんならん。井領くん、しばらく彼についとったってくれ」
そう言って出て行こうとしたので,哲之は慌ててあとを追った。
「フロントの中岡さんと、ボーイの鶴田さんに、ぼくが課長に頼まれて仮寝室にいてることを説明しといて下さいよ。どこでさぼってたんやていやみを言われますから」
島崎は、うんうんと頷いて、いつものせかせかした歩き方で去って行った。鉄の扉が閉じられると、パーティーの準備であわただしい「孔雀の間」あたりからの喧噪が途絶え、薄暗い仮寝室の中は物音ひとつ聞こえなかった。磯貝の顔は、蚕棚状になったベッドの影に覆われて、哲之にはブロンズの首のように見えていた。陽子はこの夏休みをどうやって過ごすのだろうと、哲之は磯貝晃一の目を閉じた顔を見ながら考えた。夏休みは八月いっぱい、デパートの地下の食料品売り場でアルバイトをして、その金で講義の始まる前日まで旅行に行くのが毎年の陽子のスケジュールであった。その一週間ばかりの旅行だけが、哲之と離れて、仲の良い何人かの女子大生たちと過ごす唯一の時間で、陽子はそれ以外は、大学の構内でもそれ以外の場所でも、つねに哲之に寄り添っていた。ただ一緒に暮らしていないというだけで、おふたりはもう御夫婦よね、と陽子の友人たちによく冷やかされていた。哲之はふと、なぜ陽子はことしの夏のスケジュールを自分に言おうとしないのだろうと思った。いつもは、夏休みが始まる随分(ずいぶん)から、アルバイト先やら、九月の旅行の計画やらを話して聞かせるのに、ことしはいっこうにその件に関して触れようとはしない。去年も、おととしも、陽子は夏休みに入って三日目にはデパートの地下の売り場に立っていた筈だった。ことしはどういう計画なのだろう。夏休みに入って、もう十日も過ぎたではないか。哲之は、歩道に立って自分を待っていた陽子の、西陽を受けた顔が妙に寂しげだったことを思い出した。
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