双语阅读:【青春小说连载】春の夢(146)
小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。
十(17)
「日本の心臓外科(げか)は、世界でもトップクラスやからな。大丈夫、成功するよ」
「人のことやと思いやがって。ノコギリで肋骨(ろっこつ)を切り外して、人工心肺に血管をつないで……。想像するだけで、目の前が真っ暗になるぞォ。逃げ出したいけど、どこへも逃げる場所なんてないもんな」
磯貝はキンを指差した。
「俺も生き物なら、こいつも生き物や。こいつが、こんな目に逢うても生きてるんやから、俺も生きられん筈はないやろ」
きのう買った肉が少し残っていた。じゃがいももあったしキャベツもあった。哲之はそれらを適当に切って、その間に炊飯器のスウィッチをいれた。フライパンにバターをとかし、材料を炒め、塩と胡椒(こしょう)で味つけして皿に盛った。小さな食卓に置いて磯貝に言った。
「きょうは泊まっていけよ」
「うん。初めから帰る気はなかったんや」
「死ぬ気もなかったんやろ?手術を受ける決心をつけに来たや。キンに感謝やな」
言ってしまってから、哲之は、俺はどうにかして、キンを死なさずに釘を抜いてみせるぞと思った。すると、涙が溢れて来た。哲之は磯貝は、食事をしながら、その方法を考えた。
「とにかく釘は、内臓の一部分になってしもてるやろから、一瞬のうちに抜いてしまうんやな。それで、木の箱を作って、傷が直るまで飼うんや。そやないと、外に出した途端に、蛇とか、肉食の鳥とかに食べられてしまうぞ」
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