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双语阅读:【青春小说连载】春の夢(164)

时间:2012-03-30 14:42:43  来源:可可日语  作者:dodofly

小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。

十一(15)

三人の老人は一様に持っていた札をテーブルに置いた。哲之はコテを働かす手を止め、灰色に変わった老人たちの顔を見た。店の戸が開き、一匹、また一匹と蜥蜴が入って来た。それはいつのまにか足の踏み場もないほど「満月」の中に押し寄せた。壁も天井も、一点の隙間もないくらいびっくりと、蜥蜴がへばりついた。やがて蜥蜴たちは、三人の老人の足音をその光沢の中に埋めた。蜥蜴たちは、満潮時の海面のように、とめどなく数を増やして店内の底から膨れあがった。哲之はお好み焼きをたちまち食べつくした蜥蜴の何匹かを掌に乗せた。老人のひとりは泣いていた。彼は言った。
「俺は、やり残したことがいっぱいあるんや。そんな一時間でな殺生なことやめてくれ」



次から次へと店内に入ってきて、重なり合っていく蜥蜴は、老人たちの腰のあたりにまで達した。蜥蜴は天井からも際限なく落ちてきた。
「やり残したことて、何やねん」
もうひとりの老人が、彼だけは覚悟を醒めたといった顔つきで訊いた。
「陽子や。それに、俺と陽子とのあいだに出来た子供や。あいつらに逢うて、謝りたいんや」
「その女と子供は、いまどこにおるねん」
「近くや。近くに住んでいることは判ってるんやけど、なんぼ捜してもみつかれへんのや」
「なんで離ればなれになったんや。お前が、貧乏さしたからやないか。そのうえお前は、陽子が男と喋っただけで、どつきまわしよった」
「そうや。それも謝りたいんや」

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