中级听力新闻练习 第16期 台風被害
東日本に上陸した台風としては過去最大級とされた台風22号ですが、全国でこれまでに6人が死亡、4人が行方不明のままとなっています。
千葉県御宿町で9日から行方がわからなくなっていた新聞配達員の江澤稲男さんは10日午前7時頃、落合川の川岸で行方を捜していた家族が江澤さんを遺体で発見しました。
また、神奈川県鎌倉市では、会社員の内藤整治さんが9日午後4時50分頃、自宅の裏山の様子を見に行って、ガケ崩れに巻き込まれて、死亡しました。
警察庁の調べによりますと、台風22号による死者は静岡でも相次ぎ、全国であわせて6人が死亡したということです。
また、東京・赤坂では9日午後6時半頃、下水道の工事現場に水が流れ込み、作業員の星野弘行さんが逃げ遅れて、地下のトンネル内に取り残されたままとなっている他、千葉県市川市の江戸川では、釣り船会社社長の伊藤祇勝さんが川に係留してあるボートを移動しようとしたところ、川に流され行方不明となっています。
一方、家屋の倒壊や浸水といった建物の被害は全国で約1030戸、道路の損壊やガケ崩れなども250ヶ所で起きるなど、各地で大きな被害が出ました。(10日 21:04)
オウム施設跡地に盲導犬育成センター
かつて静岡県富士宮市にあった「オウム真理教・富士山総本部」の跡地に、盲導犬の育成センターが建設されることになりました。「オウムの拠点が福祉施設へと変わる」背景には不思議な因縁がありました。
「『犯罪者集団』がサリンを使って、大量テロ事件を起こしたショッキングな時代でしたから・・・」とオウムの事件を振り返るのは、当時、一連の事件の指揮を執った井上幸彦元警視総監です。
静岡県富士宮市の「オウム真理教・富士山総本部」はかつて多くの信者が生活していた教団の中枢施設で、幹部らが集まり、たびたび謀議などが開かれていた場所でした。
事件後、跡地は富士宮市に明け渡されましたが、「オウム」のイメージを嫌ってか、積極的な借り手も見つからず、忘れ去られた土地になろうとしていました。そんな時、一筋の光が射し込みました。
不足する盲導犬の数を少しでも増やそうと、日本盲導犬協会がこの土地を買い取り、「盲導犬総合育成センター」が建設されることになったのです。そして、奇しくも、この「日本盲導犬協会」の理事長を務めているのが井上元警視総監なのです。
「最初は『またオウムか』というより、不思議な因縁。ただ、私どもの事業は決してイメージで動いているわけではない。盲導犬が良い環境の中でしっかり育てて、そして盲導犬を視覚に障害のある人に提供する事業ですから・・・」(井上氏)
今月5日、日本盲導犬協会は盲導犬の育成から、引退した盲導犬が過ごす設備を兼ね備え、訪れた人が盲導犬と触れ合える「総合育成センター」を建設することを発表しました。
「(跡地が)うまく生かされるということは大変で、困難が伴うと思っていたので、良い活用法ができたと思っている」(富士宮市 小室直義市長)
「盲導犬は目の見えない人の希望の光になっている。あの土地が盲導犬の出産からリタイアまでまかなう施設になる。負のイメージから希望の光を与える土地になる」(井上氏)
育成センターの建設開始は2年後の2006年、かつてのオウムの拠点が視覚障害者にとって希望の光に変わろうとしています。(10日 14:10)
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