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双语阅读:【青春小说连载】春の夢(44)

时间:2011-11-30 14:20:54  来源:可可日语  作者:dodofly

 小说《春之梦》发表于上世纪80年代,描写的是一位大学生的生活。父亲欠债而死,大学生哲之就流浪、打工,偿还所欠的债务。一只被钉到木柱子上的蜥蜴还活着,一直陪伴着他。还有他的爱情生活也激励着他生活。经过一年的奋斗,终于走出阴暗的生活。

四(2)

  田中の目の色が変わったので、哲之は慌てて、ふたりの間に入った。哲之が何か言おうとしたとき、田中は哲之ともひとりのアルバイト学生にふてくされた笑いを投げかけ、
  「ほな辞めさせてもらうでェ。お前らには悪いけど、ふたりでこの荷物を運んでくれ」
  そう言い残してロビーの中で入って行こうとした。だがすぐに踵を返して戻ってきた。
  「四、五日したら挨拶に来るでェ。山口と高倉にそない言うといてくれ。あのふたりには、お返しせなあかんことが、ぎょうさんあるんや。」
  山口も高倉も正社員のページ?ボーイで、何かにつけてアルバイト学生をいじめる連中だった。観光バスの運転手が、運転席から怒鳴(どな)った。
  「おい、何をやってんねん。早いこと荷物を降ろしてくれ」
  田中が去ってしまって、仕方なく哲之はバスの中に入り、まだ半分以上残っている荷物を降ろす作業にかかった。磯貝はロビーの中に姿を消し、しばらくしてバスのところに戻って来た。そして、哲之ともうひとりのアルバイト学生が運んでくる荷物を受け取り、それを荷台に乗せる作業を始めた。
  「あと五つです。もうちょっと待ってください」

\

  煙草を喫っている運転手に哲之がそういったとき、よろけるように荷台に倒れ込んだ磯貝の姿を見えた。バスから駆け降りて磯貝の傍らに行くと、哲之は、
  「どうしたんですか?」
  と訊いた。磯貝は額に汗を浮かべ、両手で胸を押さえて荒い息遣いをしていた。唇が青かった。もうひとりのアリバイと学生が、慌ててロビーに走って行った。
  「大丈夫や。荷物を降ろして、しもてんか」
  途切れ途切れに苦しそうに、磯貝は言った。すぐに人事課長の島崎が小走りにやって来、
  「磯貝くんに重たい荷物なんか運ばせたらあかんのや」
  と哲之を叱った。
  「はあ……」
  哲之はどういう意味なのか判らぬままその場に立ちつくしていたが、バスの運転手の、
  「おい!まだかい」
  という業を煮やしたような怒鳴り声で車内に入り、再びトランクをひとつずつ運び始めた。最後のトランクは特別重く、両腕を使っても持ち上げられなかった。それで車内の通路を引きずって運び、やっとの思いで作業を終えた。観光バスがホテルの玄関口から去っていってしまってからも、磯貝は荷台に坐り込んで胸を押さえていた。島崎が、従業員の仮寝室につれて行ってやるようにと哲之に命じた。
  「階段をのぼらせたらかんで、エレベーターを使いや」
  と島崎は言った。
  仮寝室は、三階の「孔雀(クジャク)の間」という、このホテルでもっとも大きな宴会場の横にある従業員用の通路の突き当たりにあった。常時、三十人の社員が仮寝出来るように、三階ベッドがずらっと蚕棚のように並んでる。奥のどこかのベッドで誰かが眠っているらしく、軽いいびきが聞こえた。磯貝はベッドに横わたり、目を閉じた。唇に少し赤味がさしてきて、苦しげだった息遣いもおさまったようだった。
  「医者に来てもろた方がええんと違いますか?」
  と哲之は声を忍ばせて訊いた。磯貝は無言で首を横に振った。そして、
  「いつものことや。もうおさまったら、しばらく静かにしてたら大丈夫や」
  と言った。それからしばらく何事か思案していたが、やがてためらいがちに口を開いた。
  「中岡には、きょう俺がまた発作を起こしたことは黙っといてくれよな」
  「中岡……?」
  「フロント主任の中岡峰夫や」
  「ああ……、あの人」

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