双语阅读:《哈利波特与魔法石》第2章悄悄消失的玻璃3
「しかし新車だ。ハリーを一人で中に残しておくわけにはいかん……」
ダドリーはワンワン泣き出した。ウソ泣きだ。ここ何年も本当に泣いたことなんてないが、顔をゆがめてメソメソすれば、母親がほしいものは何でもくれることを知っているのだ。
「ダッドちゃん、ダドリーちゃん、泣かないで。ママがついているわ。おまえの特別な日を、あいつなんかにだいなしにさせたりしやしないから!」
おばさんはダドリーを抱きしめた。
「ぼく……いやだ……あいつが……く、く、くるなんて!」
しゃくりあげるふりをしながらダドリーがわめいた。
「いつだって、あいつが、めちゃめちゃにするんだ!」
抱きしめている母親の腕のすき閏から、ダドリーはハリーに向かって意地悪くニヤリと笑った。ちょうどその時玄関のベルが鳴った。
「ああ、なんてことでしょう。みんなが来てしまったわ!」
おばさんは大あわてだった。――やがてダドリーの一の子分、ピアーズ·ポルキスが母親に連れられて部屋に入ってきた。ねずみ顔のガリガリにやせた子だ。ダドリーが誰かを殴る時に、腕を後ろにねじ上げる役をするのはたいていこの子だ。ダドリーはたちまちウソ泣きをやめた。
三十分後、ハリーはダーズリー一家の車の後部座席にピアーズ、ダドリーと一緒に座り、生まれて初めて動物園に向かっていた。信じられないような幸運だった。おじさんもおばさんも、結局ハリーをどうしていいかほかに思いつかなかった。ただし、出発前にバーノンおじさんはハリーをそばに呼んだ。
「言っておくがな……」
おじさんは大きな赤ら顔をハリーの目の前につきつけた。
「小僧、変なことをしてみろ。ちょっとでもだ、そしたらクリスマスまでずっと物置に閉じ込めてやる」
「僕、何もしないよ。ほんとだよ……」
しかし、おじさんは信じていなかった。ハリーの言うことを今まで誰も信じてくれなかった。
困ったことに、ハリーのまわりでよく不思議なことが起きたし、自分がやったんじゃないとダーズリー夫妻にいくら話してもムダだった。
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