生活智囊 - 手荒れ対策
適度な潤いを保つ
1. 保湿のしくみ
まず最初に乾燥から手を守る保湿のしくみについてみて行く事にします。
皮膚表面は皮脂膜で覆われていて、体の水分の蒸発を防いでいます。また皮膚の角質層にはセラミドと呼ばれる細胞間脂質があり、これには保湿効果があります。この二つの働きにより皮膚はみずみずしさを保っているのです。
■肌の断面図
2. 肌荒れの原因
1) 食器洗いなど
皮脂は熱いお湯や洗剤などに溶けだしやすい特徴があります。
食器洗いのあとに手肌がかさばる感じがするのはこのためです。
2) 気候の変化
皮脂の分泌は気温に影響され、低くなるほど分泌も少なくなります。もう少し詳しく言うとまず寒さを防ぐために皮膚表面の血管が収縮します。するとセラミドや皮脂、新しい細胞を作る基底層と呼ばれる部分への栄養の運搬が減少し、その結果皮脂の分泌が少なくなるのです。乾燥して気温も低い冬場に手荒れがよくみられるのはこのためです。
3) ホルモンの影響
皮脂分泌は男性ホルモンの影響を受けることがわかっています。
このため女性では男性よりも皮脂の分泌が少なく乾燥しやすくなります。
3. 肌荒れ対策
1) ハンドクリームを塗る
肌荒れが心配とはいえ毎日の食器洗いなどの水仕事をやらないというわけにもいきません。
そんなときは水仕事の直後にハンドクリームを塗ると、普通に塗るよりもよく浸透します。
2) 食器洗いはゴム手袋で
食器洗いで肌荒れが気になるときはゴム手袋をつけてするといいです。
ただし古くなるとゴムが硬化して人によってはかぶれたりすることもありますので、そのときは医者などがよくはめているような薄いポリエステル製の手袋にするといいでしょう。
3) 内から改善
肌荒れを改善するのは何も外側ばかりとは限りません。肌の健康・保湿に関わるビタミンB群やビタミンA・C・Eなどが不足しないよう、食生活に気を配るとよいでしょう。
肌の張りや潤い (ビタミネ)
4) ひどい肌荒れには
普通にハンドクリームを塗るのではなく、さらにビニール袋をかぶせて輪ゴムでとめ、
3分ほど、状態によっては20~30分ほどそのままにします。
ハンドクリームをよく洗い流してつづいて保湿クリームを塗り、専用の手袋をはめてそのまま寝ます。これでだいぶ肌荒れの症状もおさまるはずです。
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