双语阅读:《哈利波特与魔法石》第2章悄悄消失的玻璃4
ある時、床屋から帰ってきたハリーが、散髪する前と同じように髪が伸びているのを見て業をにやしたペチュニアおばさんが、キッチンバサミでクリクリに刈り上げたことがあった。
「醜い傷を隠すため」と前髪だけは残してくれたが、あとはほとんど丸坊主になった。ダドリーはハリーを見てバカ笑いしたし、ハリーは翌日の学校のことを思うと眠れなかった。ただでさえ、ダブダブの服を着てセロテープだらけのメガネをかけたハリーは物笑いの種だった。しかし、翌朝起きてみると、髪は刈り上げる前とまったく変わらなかった。おかげでハリーは一週間物置に閉じ込められた。どうしてこんなに早く髪が伸びたのかわからないと、ハリーがいくら言ってもだめだった。
またある時は、おばさんがダドリーのお古の吐き気がするようなセーター(茶色でオレンジ色の毛玉が浮き上がっていた)を無理にハリーに着せようとしたが、ハリーの頭からかぶせようと、おばさんがやっきになればなるほど服はどんどん小さくなった。とうとう、指人形ならいざ知らず、ハリーにはとうてい着られないほどに縮んでしまった。おばさんはきっと洗濯で縮んだのだときめつけ、この時はハリーはおしおきを受けずにすんでほっとした。
反対にひどい目にあったのが、学校の屋根事件だった。いつものようにダドリー軍団に追いかけられ、気がついたらハリーは食堂の屋根の煙突の上に腰かけていた。これには誰よりもハリー自身が驚いた。ダーズリー家には女校長先生から、ハリーが学枚の建物によじ登った、とたいそうご立腹の手紙がきた。しかし、ハリーがやったことといえば(物置に閉じ込められた時、外にいるバーノンおじさんにも大声でそう言ったのだが)食堂の外にあった大きな容器の陰に飛び込もうとしただけだったのだ。ハリーはジャンプした拍子に風にさらわれたにちがいないと思った。
しかし、今日は絶対おかしなことがあってはならない。学校でも、物置でも、キャベツ臭いフィッグばあさんの居間でもないところで一日を過ごせるのだから、ダドリーやピアーズと一緒だって文句は言えない。
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