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日本语能力测试一级阅读模拟:第2篇

时间:2011-03-21 16:04:33  来源:小语种  作者:nvwu


  やがて、冬が去って、また春となりました。ちょうどそのころ、この二つの国は、何かの利益問題から戦争を始めました。そうしますと、これまで、毎日なかむつまじくくらしていた二人は、敵、味方の間がらになったのです。それが、いかにも不思議なことに思われました。
  「さあ、お前さんとわたしは、今日からかたきどうしになったのだ。わたしは、こんなに老いぼれていても少佐だから、わたしの首を持っていけば、あなたは出世ができる。だから、殺してください。」老人は言いました。
  これを聞くと、青年はあきれた顔をして、「何を言われますか。どうして、わたしとあなたとが敵どうしでしょう。わたしの敵は、ほかになければなりません。戦争は、ずっと北の方で開かれています。わたしは、そこへ行って戦います。」と、青年は言い残して、去ってしまいました。
  国境には、ただ一人、老人だけが残されました。青年のいなくなった日から、老人は、呆然として日を送りました。野薔薇の花がさいて、蜜蜂は、日が上がってからくれるまで群がっています。今、戦争はずっと遠くでしているので、たとえ耳をすましても、空をながめても、鉄砲の音も聞こえなければ、黒いけむりのかげすらみられなかったのであります。老人は、その日から、青年の身の上を案じていました。日はこうして経ちました。
  ある日のこと、そこを旅人が通りました。老人は、戦争について、どうなったかとたずねました。すると。旅人は、小さな国が負けて、その国の兵士はみな殺しになって、戦争は終わったということを告げました。
  老人は、そんなら青年も死んだのではないかと思いました。そんなことを気にかけながら、石碑の礎にこしをかけてうつむいていますと、いつかしらず、うとうとと居眠りをしました。かなたから、大勢の人の来る気配がしました。見ると。一列の軍隊でありました。その軍体はきわめて静粛で、声一つ立てません。やがて、老人の前を通るときに、青年は、黙礼をして、薔薇の花をかいだのでありました。
  老人は、何かものを言おうとすると、目が覚めました。それは、全く夢であったのです。それから一月ばかりしますと、野薔薇がかれてしまいました。
  その年の秋、老人は、南の方へひまをもらって帰りました。

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