総理指名選挙で「麻生太郎」と書くのは嫌だと自民党内に広がる大合唱を受け、麻生総理が苦渋の決断をしました。16日の特別国会で行われる総理指名選挙の前に、麻生総理は自民党総裁を辞める考えを明らかにしました。

　「(16日の)内閣総辞職を持ちまして、自民党の総裁も辞任する旨、申し上げたところであります。我々は野党になるんだから、戦う政党として決意を新たに」(自民党・麻生太郎総裁)

　自民党は8日、両院議員総会を開き、麻生総理は党所属の国会議員に対し、16日の総理指名選挙の前に内閣総辞職と共に自民党総裁も辞めることを表明しました。

　総理指名を巡っては、党内からは選挙戦の敗北の責任者である「麻生総理の名前を書くのは嫌だ」とする意見が大勢で、麻生総理もこうした圧力に屈したものです。

　「(国民は)古い自民党にもう1回頑張ってくれと言っているのではない。生まれ変わった自民党なら支持したいと」(自民党・丸山和也参院議員)

　「総裁がお辞めになっても、執行部の方々はそのまま残るんですか?」(自民党・江藤拓衆院議員)

　「党の新体制移行チームというものを、今日ここで決めると」(自民党・新藤義孝衆院議員)

　また執行部は、総理指名に際して、麻生総理の代わりに党の両院議員会長である若林元農水大臣を指名する案を提示し、賛成多数で了承されました。