日语报刊讲义 第6期 勢いか面目か
今天我们要来谈谈胜负的故事。
「ここまできて負けたら何にもならない。当然、二番とる(決定戦)のつもりで行く」と闘志を燃やす千代の富士。旭富士も口数こそ少ないものの、「一回で決めたい。思い切っていくだけ」ときっぱり。いよいよ千秋楽結びの一番に持ち込まれた優勝戦争い。主役の二人は同じ東の支度部屋で、早くも決戦に向けて火花を散らし合った。この日の取り組みは両者とも優勝への執念があふれ、存分に持ち味を出した。
まず千代の富士。小錦には四連敗中だったが、「突っ張られて負けてるから」とやや遅くたって懐に飛び込み、がっぷり右四つ。上手投げで揺さぶり、相手の上手を切ると休まずに巨体をかぶった。
その直後、旭富士が土俵に上がった。北勝海には昨年初場所、夏場所と、これまでに飼い優勝決定戦で敗れ、横綱昇進の夢もつぶされている。そんなプレッシャーにより、「勝つ」という気迫が上回った。
突っ張り合いから、北勝海が頭を下げて出るところを、左に回りながらうまく相手の右手を手繰った。(旭富士)「タイミングがよかった」にだけ、北勝海は前にばったり。
そして千秋楽の直接対決へ。「後半戦は自分の相撲が取れてる」と調子を上げてきた横綱と、二場所連続優勝と横綱昇進の夢実現に向けて「それほど重圧はない」という大関。過去の対戦成績こそ、29勝5敗と横綱が圧倒している。だが、旭富士には勢いと「負けても決定戦」の強みがある。
この二人。63年初場所の千秋楽結びの一番で、まったく同じ展開で優勝をかけて対戦。この時は旭富士が買って初優勝を飾った。
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