报刊杂志精品选读 第8期
日中会談 深刻さは変わらない
とりあえず傷口に絆創膏(ばんそうこう)をはって出血を止めたということか。だが、傷そのものには何の治療も施されていない。いつかまた、さらに悪化して傷口が開く恐れが強い。
インドネシアで開かれた日中首脳会談で、小泉首相と胡錦涛国家主席は両国間の友好関係を大切にし、発展させていくことで一致した。
週末ごとに数万人規模の反日デモが中国各地で行われ、日本大使館や商店、留学生らが襲われる。国交正常化以来、最悪といっていいほど両国関係がささくれだつなかでの首脳会談だった。
これ以上の事態の悪化を何としても食い止めなければならないという両国の思いは、会談前からはっきりしていた。
この日、北京など中国の主要都市では、大勢の警官隊が動員されて日本大使館などの警備にあたった。共産党や政府は組織を挙げてデモを抑え込む態勢を組んだ。
日本側も、22日のアジア・アフリカ会議で演説した小泉首相が95年の村山首相談話の表現を引用し、かつての侵略や植民地支配についての反省と謝罪の気持ちを表明した。
そんな努力を積み重ねた結果、ようやく実現したトップ同士の顔合わせだった。
しかし、会談の内容は厳しいものだったようだ。両首脳とも反日デモや靖国神社参拝、歴史問題などでの基本的な立場は譲らなかった。外相会談などで浮き彫りになっていた、すれ違いの構図は変わらなかった。
結局、今回の反日デモの背景となった問題はまったく手つかずで先送りされたことになる。両国政府はこのことを重く受け止めるべきだ。
とくに心配なのは、警官隊の威嚇や当局の指示でデモはとりあえず止まったものの、反日の熱が決して冷めたわけではないことだ。
1919年に学生たちが反日愛国を訴えて立ち上がった五四運動を記念する5月4日に向けて、再び大規模な反日デモを組織する動きがある。
村山談話を持ち出すことで歴史問題に対する自らの真剣な姿勢を強調しようとした小泉首相だが、まさにその日に少なくとも80人の国会議員や麻生総務相がそれぞれ靖国神社に参拝した。
議員たちは「戦時に亡くなった方の御霊を参拝するのは自然な姿」というが、中国側にはどのように映っただろうか。靖国参拝をめぐる日中間の距離があまりに大きいことが再確認されてしまった。
重ねて言うが、首相は靖国神社参拝に注がれる隣人の厳しい視線を受け止め、歴史問題についてもっと真剣に説明する必要がある。中国側も、反日デモでの破壊活動の責任を正面から認めない限り、日本側の反中や嫌中感情は広がるばかりであることを肝に銘じるべきだ。
双方とも、傷口への根治治療を急がなければならない。
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