双语阅读:《哈利波特与魔法石》第2章悄悄消失的玻璃6
「ハリーはヘビと話してた。ハリー、そうだろ?」
バーノンおじさんはまずピアーズを無事家から送り出すまで怒鳴るのを我慢し、それからハリーの処分に取りかかった。怒りのあまり、おじさんは声も出なかった。やっとのことで
「行け――物置――出るな――食事抜き」
と言うと、椅子に倒れこんでしまった。おばさんは急いでおじさんに飲ませるブランデーの大瓶を取りに行った。
ハリーが暗い物置に入ってからだいぶ時間がたった。時計が欲しいと思った。どのぐらい時間がたったのかわからないし、ダーズリー一家が眠ってしまったかどうかもわからない。みんなが寝静まるまではキッチンでこっそり盗み食いをすることもできない。
ダーズリー一家と暮らしてほぼ十年が……思い出すかぎり惨めな十年が過ぎた。赤ん坊の時から、両親が自動車事故で死んでからずっとだ。両親が死んだ時、自分が車の中にいたかどうかさえ思い出せない。時々、物置の中で長い時間を過ごしながら、一生懸命思い出をたぐっていると、不思議な光景が見えてくることがあった。目の眩むような緑の閃光と焼けつくような額の痛みだ。緑の光がどこから出ているのかは想像がつかなかったが、ハリーはきっと、これが自動車事故なんだ、と思った。両親のことはまったく思い出せなかった。おじさんもおばさんも一度も話してくれないし、もちろん質問は禁じられていた。この家のどこにも両親の写真はなかった。
小さかった頃、ハリーは誰か見知らぬ親戚が自分を迎えにやってくることを何度も何度も夢見た。しかし、そんなことは一度も起こらなかった。ダーズリー一家しか家族はなかった。それなのに、時々街で見知らぬ人がハリーのことを知っているのではないかと思うことがあった(そう思いたかったのかもしれない)。見知らぬばかりか、実に奇妙な人たちだった。一度は、おばさんやダドリーと一緒に買い物に出た時、店の中でスミレ色の三角帽子をかぶった小さな男の人がハリーにお辞儀をした。おばさんは、知っている人なのかと激しくハリーを問いつめ、何も買わずに二人を連れて店を飛び出した。一度はバスの中で、緑ずくめのとっぴな格好をしたおばあさんがハリーに向かってうれしそうに手を振った。つい先日も、ひどく長い紫のマントを着たハゲ頭の男が、街中でハリーとしっかり握手までしてそのまま一言も言わずに立ち去った。一番奇妙なのは、ハリーがもう一度よく見ようとしたとたん、こうした人たちが消えてしまうことだった。
学校でもハリーは一人ぼっちだった。ダブダブの服に壊れたメガネをかけたおかしなハリー·ポッターが、ダドリー軍団に憎まれていることをみんな知っていたし、誰一人ダドリー軍団に逆らおうとはしなかったのだ。
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