世界120か国からおよそ１万人の建築家や学生らが参加する、「世界建築会議」が26日から始まり、「災害を乗り越えるデザイン」をメインテーマに、都内を中心に各地でさまざまな講演会や展示会などが開かれています。

3年に1度、各国の都市で開かれる「世界建築会議」は、今回初めて日本で開催され、開会式には天皇皇后両陛下も出席されました。開会式では、国際建築家連合のルイーズ・コックス会長が「後世によりよい世界を残すためにも、積極的に意見を交わし、今後の建築、設計活動に役立ててほしい」とあいさつしました。

今回は、東日本大震災を踏まえ、「災害を乗り越えるデザイン」がメインテーマになっていて、来月1日まで東京国際フォーラムを中心に国内のおよそ100か所で、建築家の立場で災害復興を話し合うシンポジウムや、東京スカイツリーの建築技術を見学する催しのほか、さまざまな講演会や展示会などが開かれます。

この催しには世界120か国からおよそ1万人の建築家や学生、研究者などが参加する見込みで、一般の人が無料で参加できるイベントも予定されているということです。世界建築会議日本組織委員会の小倉善明会長は、「震災だけでなく、環境問題などさまざまな課題を解決する建築の可能性を示したい」と話していました。