双语阅读:小说版《一公升的眼泪》第11回毕业
巣立ち
と書いた立派な色紙、裏には「木藤君の卒業を祝って」。岡本先生が書いてくれたんだよ、亜也だけに......嬉しかった。
ちょっとこわい顔だけど、草花の好きな優しい先生です。
私は心からお礼を言い、感謝の微笑みを浮かべました。先生は歌の意味を教えて下さった。
「あのなあ、ありありというのは、はっきり、まざまざと言う意味なんだ。"花"と人間が名づけてよんでいる花、"空とび鳥"と人間がよんでいる鳥があるっていうことなんだよ」
パッと青い空、校舎のいらか、そして濃い緑の木をふりあおいだ。
歌の意味は、半分もわからんかったけど、先生が"がんばれよ"と励まして下さっていることはわかるような気がしたんです。私も、"やるぞ"と言う勇気がわいてきました。
「あの字、何で書いたと思う?」
「筆じゃあないし......」
先生はニタッとして、「実はねえ、つまようじをかみほぐして書いたんだよ。上等のすずりと墨を使ってね」
すごいアイデアだと感心した。
「壁にかけるリボンがあったのわかった?」
「はい!」
先生はにっこり笑って去って行った。
卒業式の日に、こんな素晴らしい出会いが生まれたなんて、いつまでも忘れません。
これからも心の支えになってください。
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