双语阅读:《福尔摩斯之三桅帆船》第12回
かくして最初から、その船の乗っとり策は、何一つ支障を来たすことはなかった。水夫たちは、その仕事のために特別に選抜されて来たような無頼漢の一群(ひとむれ)である。そして偽牧師は、武器を一ぱいつめてあるらしい黒い袋を持っては、私たちをはげましにやって来た。それは三日目には、もう私たちの全部が、寝台の下に、ヤスリ一挺と、ピストル二挺と、火薬一ポンドと、十二発の弾丸とをかくすことが出来たほど、ちょくちょくやって来てくれた。それからまた二人の番兵はプレンダーガストの支配人で、二等運転手は彼の片腕になって働いている人間なのだった。だから私達の敵は、船長と二人の運転手と二人の番兵と、マルチン中尉とその十八人の部下の兵士とそれから医者と、それだけで全部であった。しかしそれでもなお、まだ安全を期するため、予備行為を怠りなくして、そして夜中に不意に襲うつもりでいた。けれども、私たちが予定していたより早く、その時は、こんな風にして実現されてしまった。
それは私たちが出発してからちょうど三週間目のある夜のことであったが、病気になった一人の囚人を診察に来た医者が、その囚人の寝台の中に手を入れて、ふとピストルの形に手をふれたのであった。でももし彼がだまっていたなら、おそらくすべての事を被(おお)ってしまうことが出来たに相違なかった。けれど彼は神経質なおっちょこちょいだったもので、キャッと云うと真蒼になってしまったので、すぐ何事が起ったかを感づいて、その医者を捕えてしまったのだ。そうして彼が大声をあげないさきに猿轡(さるぐつわ)をはめて、寝台の下にしばりつけてしまった。医者はデッキへ通じるドアを鍵をかけないでおいたので、私たちはそこを通って躍り出した。たちまち二人の歩哨兵は射殺された。それは何事が起きたのだろうと、調べるために走り寄って来たのだった。事務室の戸の外に、兵士が二人いた。しかし彼等の鉄砲は装弾してなかったと見えて、発砲しなかった。そして彼等は銃剣をつけようとしている間に、うち殺されてしまった。こうして私たちは船長室に突進した。が、ちょうど私たちがその室(へや)のドアを引きあけた時、中から爆音がきこえて来た。そうして彼はその中で、テエブルの上にピンで留められてあった大西洋の地図の上にのめってい、その側(かたわ)らには煙の出ているピストルを持った教師が立っていた。また、二人の番兵は水夫たちに捕えられ、かくしてすべての仕事は仕末がついたように見えた。
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