双语阅读:《福尔摩斯之魔鬼之足》第11回
「誓って言うよ、ワトスン!」やがて、ホームズは上ずった声で言った。「君に、感謝し、謝罪する。正当性にかける実験だった、1人でやるにしてもね。友人と2人でとなればなおさらだ。まったく本当にすまなかった」
「いいんだ」これほどまでに暖かい態度をとるホームズを見たことがなかったから、私は心をこめて言った。「君に協力するのはこのうえないことだよ」
と、同時に、ホームズは揶揄半分に皮肉半分のいつもの態度に逆戻りした。「あの実験も、我々を狂気に走らせるには必要なかっただろうよ、ワトスン」と、ホームズは言った。「遠慮のない観察者はきっとこう断言するだろう。あれほど狂った実験をやるからには、それ以前にもう狂っているに違いない、とね。白状するが、あれほど急激な効果を持っているとは思いもしなかった」ホームズはコテージに走りこんだ。すぐに出てくると、ぎりぎりまでのばした腕に握ったランプを、茨の茂みの中に放りこんだ。「ちょっと時間をおいて部屋の空気を入れ替えた方がいいだろう。ワトスン、あの悲劇がどうやって引き起こされたのか、もう何の疑問もあるまい?」
「ああ、まったくないよ」
「だが、動機は依然としてはっきりしない。東屋で意見を交換しよう。あの嫌な空気がまだ喉にこびりついているようだ。あらゆる証拠があの男、モーティマー·トリジェニスの犯行を指し示しているのを認めなければならない。第一の悲劇はそれで済む。だが、彼は第二の事件の被害者だ。原点に帰って思い出す必要があるな。家族同士の紛糾についての話があった。その話は、後に和解した、と続いていた。それがどれくらい酷い紛糾だったのか、どれくらい確かな和解だったのか、我々には分からない。モーティマー·トリジェニスについて、狡猾そうな表情や、眼鏡の奥の欲深そうな瞳から、別に寛大な性質を持っていたというわけではないと判断すべきだろうね。さて次は、何かが庭で動いていたという、しばらくの間我々の注意を悲劇の真相から遠ざけていた見解を覚えているだろう。モーティマー·トリジェニスから広まったものだ。彼には我々を誤導する動機があったのだ。最後に、仮に彼が暖炉へ問題の物質を放りこまなかったとした場合、それはいったい誰の仕業なんだろう? 事件は彼が辞去した後に発生した。誰か別の人間が部屋に入ってきたのだとしたら、兄弟はきっとテーブルを立ったはずだ。そのうえ、平和なコーンワルでは、夜10時以降の訪問客などありえない。よって、すべての証拠がモーティマー·トリジェニスの犯行を指し示しているとしていいだろう」
「では、彼自身の死因は自殺だったと!」
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