中日对照"天声人语":凤尾蝴蝶 世间罕见
紙面で見たその蝶(ちょう)に、黒い和服の女性が重なった。憂いを帯び、言葉をかけるのがはばかられる風情には、かすかにアジアの芳香が漂う。記事にある「ヒマラヤの貴婦人」という異名にうなずいた。
看着报纸上的这只蝴蝶,眼前浮现出身着黑色和服的女性。面带忧郁,羞于和人交谈的样子,飘着一丝亚洲的气息。对报道上“喜马拉雅的贵妇”这一别名颇为赞同。
日本蝶類学会の調査隊が、ブータンの奥地で約80年ぶりに確認した「ブータンシボリアゲハ」だという。英国の探検家が1930年代に見つけ、大英自然史博物館に5匹の標本があるのみだった。
日本蝴蝶学会的调查队大约80年前在不丹的内地确认了“不丹多凤尾蝶”。英国探险家于1930年发现,仅在大英自然史博物馆有5只标本。
羽を広げた大きさは12センチほど。熱帯の密林を舞う種類の鮮やかさはないけれど、それゆえ、淡黄の細じまと赤い文様が際立つ。後ろ羽から延びる突起も優雅この上ない。調査隊は、ブータン政府の許しを得て5匹を捕獲し、標本を残してきた。
伸展翅膀,大小超过12厘米。虽然没有飞舞在热带密林品种的鲜艳,但正因如此,淡黄色的条纹和红色的花纹格外醒目。从后羽延伸的突起也无比优雅。调查队获得了不丹政府的允许,抓了5只,留下了标本。
NHKの番組で、飛翔(ひしょう)や産卵の様子を見た。蝶の森にはたまに村人が入り、要るだけの薪(まき)を切り出す。適度な関与により、蝶が生きるための植生が保たれるらしい。「ブータンの人たちが守ってきたといえる」。研究者の言葉が胸に残った。
在NHK的节目中,看到了其飞舞和产卵的样子。村里人偶尔进入蝴蝶的森林,砍伐必要的柴火。因为他们适度的干扰,才保护了蝴蝶赖以生存的植被。“可以说是不丹的人们守护着他们”。研究者的话语留在了我的心中。
〈現実が夢かと思う秋めく日黒揚羽(くろあげは)ゆくアバウトな空を〉中村偕子。黒い蝶は総じて神秘的だが、この貴婦人には知が匂う。先頃、ブータン国王が妻に迎えたペマ王妃(21)に通じるクールさだ。来週、ご夫妻で日本にいらっしゃる。
“秋日朗朗玩如梦,黑羽飞扬动人心”,这是中村偕子的一句诗。虽然黑色蝴蝶通常都带有神秘性质,但这位贵妇人颇具知性。这份知性和前些日子不丹国王迎娶的佩玛王妃相似。下周,国王夫妇将造访日本。
人口70万の山国は、国民総生産ならぬ「総幸福」を追う国づくりで知られる。スローライフの思想だろう。少し前の調査では実に97%の国民が「幸せ」と答えたそうだ。霧の谷で命をつなぐ蝶にも似て、そっと見守りたい国である。
人口70万的山地国家,以追求“总体幸福”而非国民生产总值来建设国家而闻名。这是慢节奏生活的思维吧。根据不久前的调查,现实中有97%的国民回答“幸福”。这和在雾气弥漫的山谷中延续生命的蝴蝶相似,期望能一直关注这个国度。
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