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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(149)

时间:2012-06-28 14:21:42  来源:可可日语  作者:dodofly

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

Ⅴ(19)

ボクは浅草橋(あさくさばし)の広告会社、バカボンは中野のビデオ屋でバイトを始めていたが、家賃に充てる金というのはよほど計画的に組み込んでおかなければ、すぐに使ってしまう。
そして、今回のようにふたりでシェアしている場合、ひとりが四万二千円を持っていても、あとひとりが用意できなければ、それで払えなくなる。無論、八万五千円を片方が払う余裕などない。
結局、ハナから三ヶ月分の家賃を滞納し、不動産屋からの連絡をオール無視していたらば、突然、老女が部屋にやって来た。
「どうなってるの?家にかけてもつながらないし、会社に電話しても、どこの中川ですかって言われて、困ってたのよ……」
仕方がない。キッパリ言った方がいいだろう。老女を部屋に通し、お茶を出してから呼吸を整(ととの)え、発表した。
「実は、会社を……辞めまして……」

「あら、そうなの!どうりでつながらないと思ったのよ。それで次の仕事は大丈夫なのかしら……」
老女は、ボクらのことをさんさん心配してくれた挙句、ハンドバッグから最中をふたつ出して、これでも食べなさいと言った。
「バイトしなきゃな……」
最中を食べながら、バカボンとしんみりした。

とりあえず、いくらかの家賃を納めるため中野駅前の消費者金融で二十万借入した。保証人との連絡が取れるように、オカンには事前に電話をしておいた。
「心配せんでもよか。すぐ返すけん」
就職した友達とはほとんど会わなくなった。自分たちの生活、環境が変われば、接する人も変わる。その上、たまに会えば、飯を奢らされるものだから、どんどん寄りつかなくなってくる。

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