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双语阅读:《福尔摩斯之证券经纪人的书记员》第12回

时间:2012-11-22 15:27:36  来源:可可日语  作者:ookami

「畜生め!」

 ホール·ピイクロフトは呻(うめ)いた。

「まったくですよ。――もちろん、あなたに、あなたが得た就職口をよく思わせないようにすることが、非常に大切なことだったんです。それからまた、あなたが誰か、モウソン事務所であなたの名をかたってる奴があなたの代りに働いていると云うことを、あなたに話すような男と寄りさわらないようにすることも。そこであいつ等は、あなたに給料の前払いをして、バーミングへ追っ払ったんです。そうしてあなたがロンドンへ行かないように、そこであなたに仕事をやらせたわけです。けれどあなたは彼等のたくらみを見破ることが出来たんです。――からくりの全部はこうなんですよ」

「けれどなんだってこの男は、兄弟に化けたりなんかする必要があったんでしょう?」

「なるほど、それは分かりきってますよ。この事件には、判然と、人間は二人いるきりです。一方では、モーソンの事務所で、あなたの代りになっています。それからこっちのほうでは、あなたの雇主として活躍したわけです。ところが、あなたを雇うのに、誰か第三者を彼のこの計画の中に入れて、その人にあなたを推薦させないでは工合が悪るかったのです。けれど第三者を中に入れることは、いやだったんですよ。そこで彼は出来るだけ自分の容貌をかえたんですね、そしてそれでもまだ似ている所は、あなたも見破れなかったように、兄弟だから似ているのだと云うように思わせてしまったのです。しかし不幸なことに、金の入れ歯で、あなたに疑いを起されたのです」

 ホール·ピイクロフトは拳を空中に振り上げた。

「有難いぞ!」

 彼は叫んだ。

「私がこんな馬鹿を見ている間に、もう一人のホール·ピイクロフトはモウソンの事務所で働いていたんだ! ホームズさん、私たちはどうしましょう。どうか話して下さい」

「モウソンの所へ手紙をやるのですね」

「土曜日は十二時に店をしめちまうんです」

「大丈夫です、誰か門番かでなければ留守番がいるでしょう――」

「ええいます。――いろんな株券だとか保証金だとかがありますから、いつも番人がおいてあります。そんなことをちょっと耳にしてたように記憶してます」

「好都合だ。モウソンに手紙をやりましょう。そして変り事はないか、またあなたの名前を使ってる事務員がそこで働いているかどうかきき合せましょう。それでこの事はハッキリします。けれどハッキリしないのは、なぜこの悪漢が、私たちを見た瞬間部屋から逃げ出していって、首をくくったかと云うことです」

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