日本も立候補している２２年の「ＦＩＦＡ　ワールドカップ」の開催国が来月２日に決定する。日本や韓国とともに２２年の開催を目指す中東・カタールでは、初開催を目指し、国を挙げたＰＲ活動が行われている。

　首都・ドーハでは１８日、ワールドカップ招致のＰＲも兼ねた大規模なイベントが行われた。サッカーのブラジル対アルゼンチン戦には、ビッグネームが次々と姿を現した。また、テニスなど、一見、サッカーとは関係ないスポーツも集めているが、これはスポーツイベントの開催能力を内外に誇示する狙いがある。

　０８年の国内総生産（ＧＤＰ）が１５．８％と経済成長著しいカタールの最大の強みは、招致活動にかける巨額の予算。国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）が１７日に公表した評価報告書では、カタールについて夏場の猛暑による選手の健康面へのリスクを指摘しているが、新技術を駆使したスタジアムでこうした問題も克服できるとアピールする戦略。

　一方で、ワールドカップ招致に絡んだ不正疑惑にはカタールの名前も挙がった。事実関係は確認できなかったと結論づけられたが、カタール側は今も火消しに追われている。

　ＦＩＦＡの理事会は来月２日にスイス・チューリヒで開かれ、１８年と２２年のワールドカップ開催国を同時に決定する。