イギリスのウィリアム王子の婚約発表を受けて、イギリスでは経済効果に期待する声が上がる一方で、結婚式に巨額の費用をかけることへの懸念も出始めている。

　婚約発表から一夜明けた１７日、新聞各紙はそろって一面に写真を掲載するなど、久しぶりの明るい話題に包まれた。結婚式が行われるロンドンでも経済効果に期待されている。ロンドン市観光当局は「結婚式当日だけで、経済効果は約４０億円から６５億円に上るとみています。約６０万人が来ると予想しています」と話す。

　また、早くも結婚フィーバーにあやかった商品が登場しているほか、土産物店では王室関連の商品が飛ぶように売れているという。

　一方で、ダイアナ元皇太子妃の結婚式にかかった費用は総額約４０億円との試算もある。イギリスでは、財政赤字削減のための緊縮予算案が発表されたばかりで、「結婚式に一銭たりとも税金を投入すべきではない」との厳しい声も上がっている。２人も財政状況にはとても留意しているとのことで、決してお祭りムード一色というわけにはいかないかもしれない。